珈琲焙煎

2009年6月23日 (火)

冷蔵庫にいれるな

 今日、珈琲販売店が主催するコーヒー教室に出かけてきました。

 自営業の気楽さ、というか、貧乏だけど暇はある強みで平日昼間に開催される「珈琲の点て方」を学びに出かけたのです。

 案の定、わたし以外は、ほとんどが白髪の紳士と妙齢のご婦人たちでした。


 紙ドリップ式やネルドリップ式には、一定の「自分なりのやり方」があるのですが、今回、是非、プロの講師に尋ねたいと思ったのはエスプレッソ珈琲についてでした。

 わたしが使っているエスプレッソ・マシンは、十数年まえに浅草の合羽橋で購入したメイド・イン・イタリアのフィリップス社製品なのですが、同じエスプレッソ用の豆を使っても、その時々で、ダシガラ(というべきなのか、つまり抽出したあとの珈琲豆)が、きれいな塊で取れる時と、なんだかべったりとホルダーにくっつく時とがあって、それがどうして起こるのか知りたかったのです。

 それに、フォルダーに豆をいれて押し固める時の力の入れようが、どの程度なのかも知りたいし、どうもミルクをホイップするスチーマーがうまく使えないので、それについても質問しました。

 それぞれの質問に、バリスタと呼ばれる、珈琲を点てる専門家の資格審査をしている講師の男性が、丁寧に答えてくれて、疑問は氷解したのですが、それ以外に教えてもらった知識で、わたしがまったく思い違いをしていたのが珈琲の保管方法でした。

 基本的に、豆は生豆(「キマメ」と呼ぶのはシロウトで、プロは「ナママメ」と呼ぶとのことです)で常温保管して、必要に応じて焙煎をするのですが、仕事が忙しくて日夜大量に消費する豆に焙煎が追いつかない時は(なんていってますが、だいたい焙煎は時間がかかるので間にあいません)、市販の焙煎済みの豆を買ってきてミルで挽いて飲みます。

 その際、酸化を避けるために、豆を冷凍庫で保管していたのですが、今日、聞いた話では、あまり頻繁(ひんぱん)に飲まないならともかく、毎日のように珈琲を飲んで、数日で一袋を使い切ってしまうようなら、冷蔵や冷凍をしない方が良いとのことでした。

 理由は、冷やされた豆が外気に触れると、結露して濡れてしまうからだそうです。

 出し入れのたびに湿気(しっけ)てしまう方が、常温で酸化されるよりも豆とミルには良くないらしい。

 考えてみればもっともなことで、高温による多少の酸化を恐れるあまり、高湿度の日本の夏に、冷蔵庫から出し入れして水分を含ませるのは、本末転倒の行いでした。

 というわけで、今日からは、焙煎された豆は冷暗所に置くだけにします。

 多めに焙煎豆を買った時は、冷凍しますが、その際でも、あらかじめ使う分だけ冷凍庫から取り出して、常温に戻してから、ミルで挽いてドリップするのが良さそうです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月27日 (月)

最初の生豆焙煎

 珈琲を飲み始めたのは小学生の頃だったと思う。

 母は珈琲を好きで、よく飲んでいた。

 わたしは、その横で、お湯でかなり薄めたインスタント・コーヒーをお相伴(おしょうばん)させてもらっていたのだ。

 また母は、たまに時間がある夜などサイフォンで濃い珈琲を点(た)ててくれた。

 わたしは、それにたっぷりとミルクを入れて飲むのが好きだった。

 子供ごころに、理科の科学実験のようにアルコールランプを使い、ガラス管を上下する琥珀色の液体を見るのがうれしかった。


 中学生になると、受験勉強をするようになり、珈琲の量が増えた。


 忙しいときはインスタントを飲んだが、時間のある時は、買ってきた焙煎豆をハンドミルで挽き、カリタ式ドリッパーでドリップして飲んだ。

 当時、ひとり暮らしをしていたので、洗いモノが増えるのを嫌ってブラックで飲むようになった。
 砂糖やミルクを入れると、カップにこびりついて汚れが落ちにくかったからだ。
 現在のように、一般家庭に食器洗い機がなかったころのことだ。

 日に20杯は飲むようになっていたように思う。




 自家焙煎を始めたのは、15,6年前のことだ。

 生豆を手にいれたので焙煎の方法を調べたが、よくわからなかった。

 当時は、個人が焙煎する方法の載っている本がほとんどなくインターネットも未発達だったからだ。

 わずかに、茶こしがふたつ合わさった、ゴマ炒り器のような焙煎器具を使い、ガスコンロから強火の遠火で長時間かけて丁寧に炒る、といったことを知ったが、その器具自体、どこにいけば手に入るのか分からなかったのだった。

 いろいろと探すうち、ニフティの珈琲フォーラム(パソコン通信の!)で焙煎の方法を知った。

 フォーラムの管理者は、分かりやすく簡単な焙煎方法を教えてくれていた。(次回掲載)
 

 彼は、そのフォーラムで最後にこう締めくくっていた。

「焙煎自体は、そんなに難しくない。慣れれば誰でもできる。一番難しいのは、生豆を手に入れることだ」

 確かに、当時は珈琲豆専門店に行っても、よほど親しくならないかぎり生豆は売ってくれない、そんな時代だった。


 時は流れ、今ではインターネットを通じて簡単に生豆を買い、器具をそろえて焙煎することができるようになった。




 焙煎器にしても、先に書いた手動焙煎以外に、機械的な焙煎器も各種売られていて、だれもが簡単に焙煎したての珈琲を飲めるようになった。

 素晴らしいことだ。

 このコーナーでは、それら各種器具の比較もしていきたいと思っている。


 一度、焙煎したての珈琲を飲んだら、なかなか挽き売りの豆に戻ることはできなくなる。
 (自家焙煎したのを、適切に冷凍すれば、かなりおいしく保存できるが)

 いくら、店で挽きたての豆を買って、冷凍庫で保管しても、味の違いは歴然だ。

 健康に対する珈琲の各種効能は、広く知られるようになったが、本当に高価があるのは、酸化する前の炒り珈琲なのだ。

 生豆は、常温で長期保管できる。だから樽や麻袋にいれて輸入されていた。

 焙煎した途端に珈琲豆は酸化しはじめ、有効成分が減りはじめる。

 だからこそ、ひとりでも多くの人に、炒りたて、挽きたての珈琲を飲んで欲しい。

-以下次号-

| | コメント (0) | トラックバック (0)