とりつかれそうな男 ~サンダーバード2号~
本屋にいくと、週間ナントカって売ってますね。
大きなキットつきの小さなマガジンです。
今度はこんなものを見つけました。
電動模型キットマガジンシリーズ「サンダーバード2号&救助メカ」

子供の頃からの夢だった、2号の電動リフトアップを搭載したサンダーバード2号です(だから電動模型!)。
リブート!された2015年版のカクカク2号↓ではありません。昔ながらの柔らかい曲線のオリジナルモデルです。
「リブート版」については、また別に書こうと思います。
しかし、おとなしかったTin-Tin(日本名はタンタンではなくミンミン)が、KO(ケーヨ)とリブートされて9頭身の乱暴な女の子になっていたのはおどろいたなぁ。
いや、もちろん、旧作でもLADYBIRD JETという自家用機を自分で改造して飛行するお転婆さんではありましたが……
一応、リブート版のオープニングを貼っておきます。
などと書いているうちに、さらに思い出しました。
子供の頃から、「高値の花(うそ、本当は高嶺の花)」サンダーバード秘密基地(公務員初任給2万円強の時代に2200円)と、リアルなサンダーバード2号にアコガレていたことを。
「オリジナル2号。イイカモ……でも!」
かつて、わたしは、100号を超える週間スタートレックを、定期購読買いをして、5万円ほどを費やした(ちょっと)苦い経験があります。
こういったものの「あざとい常套」手法として、創刊号は安い、のですね。
税込みで499円。いわゆるワンコインですよ。
しかし、2号は1190円(税込み)、3号以降は本性をあらわして 1750円(税別)になります。
通常運転に入ったとたんに「税別」。
もう、いやになるほど消費者を馬鹿にした態度心理をうまく考えた方法です。
「創刊号安いよ、ほら、買っちゃいなさいよ。ワンコインっすよ」
↓
「2号は1200円になりますけど、あなたの好きな4号がついてくるし、なにより頭部の穴がふさがるバーツがついてますよ。とりあえず買いましょうよ」
↓
「はい、3号まで買ったら、完成させないと損しますよ。買いますか?あ、買う。じゃあ、お値段は1750円で。あ、それでは足りないんですよ。よく見てください、小さく(税別)って書いてあるでしょう」
ここまで、いくと、グギギギ~と歯ギシリしつつも、買い続けなければならないのですね(経験者)。
全80巻で完成、とありますから、まあ16万足らずってことになりますかねぇ。
全長54センチ、リモコンでライトがつき、「あの」「夢の」電動ジャッキアップを行える『原子力エンジン使用の救助マシン』サンダーバード2号とはいえ、16万って……
しかし、創刊号は税込みで499円。ワンコイン。 しかも、提供パーツは「2号本体ヘッド部分と高速エレベーター下部」と、かなり大きく重要なパーツが入っています。
「この値段で売ってもアシは出ないだったら、他の号も、もっと安くしろよー」
などと思いながらも、いつもどおり創刊号は気になって……
今回も買ってしまいました。
いやー困ったことに、なかなか良いのですねぇ。色は明るいモスグリーンで、わたしの記憶の中のホンモノノのTB2号カラーに近いし、
なにより大きいのがイイ!
比較のために、万年筆とともに写真に撮りました。

しかし、16万円弱は、なんだか馬鹿らしい。
そこで、ヒラメキました。
「週刊」ではなく、製品として売られている、高精度の2号モデルを買えば良いのだ。
よもや16万円はすまい、と調べてみると、ありました。
メガソフビアドバンス サンダーバード2号 約500mm PVC&ABS製 塗装済組立モデル
海洋堂のモデルです。ソフビで、なおかつコンテナも外れないモックアップに近いものですが、デキガいい。大きさ50センチは週刊に匹敵する大きさですし。
しかし、また、しかし、です。
電動模型キットマガジンシリーズ「サンダーバード2号&救助メカ」の良さは、模型だけではないのですね。
(本来週刊誌なのに)まるで付録のようについている雑誌部分の記事がまた良いのです。
メカの解説、テレビシリーズの解説、アンダーソンの創作秘話など。
そう、模型だけ買っても物足りないのです!
うーん、と考えて、またまたヒラメキました。
そうだ、以前サンダーバード図鑑を見かけたことがある。
あれを買えば……
探してみると、ありました。
「大図解 サンダーバード テクニカル マニュアル: メカと秘密基地のオフィシャル透視解剖図集 完全版」
ナカナカ良いではないですか。
そう思うやいなや、さっそく購入してしまいました。
実際に届いて手にしてみると、大判でページ数も多く、内容も満足できるものでした。
これなら、模型を無理に買う必要もなさそうです。
というわけで、今回は、創刊号付属の「サンダーバード2号のヘッド部分」を前に、この本を見ることで、週刊購読の魔手から逃れることができました。
「Have a narrow escape」という表現がありますね。
危機イッパツ(この場合のイッパツは本来の「一髪」ではなく、水野晴郎発案とされる007風「一発」と表現したい)という意味ですが、今回はまさしく、逃げ続ける踵に危うく悪魔の手がかかりそうになっていましたが、カラクも逃げ切りました。
とりあえずは……ですが。
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