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2012年8月17日 (金)

スポーツに対する関心 インド

 新聞で「インドのメダル数」という記事を読みました。

 興味深かったので、ここで紹介させていただきます。



 今回のロンドン・オリンピックにおけるインドのメダル数はごぞんじでしょうか?

 失礼ながら、なんとなく、色々な競技(もちろん、テレビでは日本が強い競技を主体に放送するわけですが)においても、インド勢の活躍があまりみられなかったような、と思われるかたも多いでしょう。

 その印象は正しい。

 銀が2,銅が4の6個でした。

 人口世界2位、経済規模は世界9位という大国ながら、オリンピックにおける活躍がほとんどないのです。

 1990年北京大会より「アジア大会」において正式種目になった国技「カバディ」が、オリンピックの種目にないから、金がないのだ、といういいわけが通用しないほど、メダルの数は少ないのです。


 さすが悠久の大地を有するインド、勝敗など眼中にないのだ!

 と、いうわけでもなく、ホッケーが五勝五敗に終わったことを受けて、インドの新聞は「国技が国辱でおわった」と、尋常ならざる嘆きを報じていたそうです。

 では、なぜ、インド(ほどの国)が、オリンピックでふるわないのか?

 理由の1は、インフラ不足だそうです。
 
 かつて、常勝だったホッケーでメダルを取れなくなったのは、70年代から人工芝の競技場で行われるようになったのに、インドではその整備がほとんど進んでいないからです。

 要するに、スポーツに金をかけないのです。

 それに、貧富の差が大きく、いまだ貧しい人々が多いのも原因です。

 貧しい者が、運動に熱中してメダルを取り損ねたら人生は真っ暗、そんな危険は冒せない。

 「体育は無駄、王になりたければ学問にはげめ」というインドの諺が示すように、インドでは、スポーツ警視の風潮が根強いのです。


 理由の2は、スポーツの挙国一致体制がとれないこと。

 途上国にも二種類あって、中国のように、国威発揚のために、惜しみなく金とマンパワーを注ぎ込む国もあるけれど、インドのように、メダルとりに国家資源を総動員する体制になれない国もある。

 その理由は、民主主義は強固だが、中央の意思が全国に伝播(でんぱ)しにくく、官僚は優秀だが、相互協力しないからであるという。


 インドの識者には、「経済発展をすれば、おのずとメダルは増える」という考え方の者が多いそうです。

 たしかに日本でも、強化費用の増加にともなって、メダルの数も増えています。

 上に書いたように、世界第9位の経済規模を誇るインドですから、近いうちにメダルの数もウナギのぼり……かというと、どうも、そううまくはいかないようです。


 7月末に、歴史的といってよいほどの大停電(6億7千万人!に影響)を起こしたのは、昔から指摘されている、電力インフラの整備が、まだまだであることの露呈でしたし――

 例の、スズキの合併工場における暴動をみてもわかるように、政情不安がおさまらないからです。

 そして、インドの上流階級は否定するものの、歴として存在しつづけるカースト制の影響もあります。


 と、いうわけで、インドのメダル数が、徐々に増えるのは確実だと思われますが、その増え方は、インドだけに、「牛歩の歩み」であるようです。

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