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2012年6月23日 (土)

ガリ勉・ゲルピン……ガリ版

 タイトルを読んで、みんな理解できた方は、失礼ながら、ちょっとお年寄り(精神的にという意味ですが)のヒトでしょう。

最初のガリ勉、まあこれは今でも使うでしょうか?

常にガリガリ勉強する、あるいは勉強ばかりのガリガリ亡者(これは肉体的・精神的な意味?)から生まれた言葉であるとおもいます。


では、ゲルピンは?

その昔、大学で、ドイツ語の「GELD」が英語の「GOLD」を意味することを知りました。

貧乏学生であったわたしたちは、おのおのをKeine Geld(=No Money:文無し)と自虐しあっていたものです。

kein=No、Geld=Moneyですね。

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蛇足ですが、ドイツ語を学んだ時に、世界の多くの言語に「性の概念」がある、つまり単語それぞれに「男性名詞」「女性・中性名詞」の区別があり、単語の前につける(不)定冠詞(英語ではtheとかa)が、うしろの単語の性やら何やらで変化(格変化)することを知って、その複雑さに驚きました。

少し学ぶと、同じ言語から発生しながら「性」も「格変化」もなくしてしまい、ただ単語の並び方だけで意味を決めようとする英語より、ドイツ語などのほうが分かりやすいような気がしてくるのですが……

格変化した(定・不定)冠詞がつくだけで、その単語が文のどこにあろうが、きちんと読むことができるのですから、ちょっと冗長(じょうちょう)になっても、「文解読の手がかり」として丁寧な文法であるような気がするからです。


「単語の性」に関しては、もはや時代にそぐわないかもしれません。
単語にまで性を決めて「社会的性差」を助長させるなんて、もう許さない人が多いでしょうから。


しかしながら、この単語の性、だいたいは、単語が持つイメージでわかるものですが、なかには、なぜこれが男性?女性?と首をひねるものも少なくありません。

そのあたりは、東海林さだお氏が、秀抜なエッセイで「日本人のイメージする男性・女性名詞」と、「実際の外国語」の性のちがいについて、おもしろくまとめています。


実際、ある程度語彙(ごい)が増えてくると、イメージで性の違いを覚えるより、もっとよいやり方があることに気づきます、が、それについては別項で……


学ぶ外国語の種類がが多くなると、言語によって、同じ単語の性が違うこともでてきますしね。

たとえば、「太陽」はドイツ語で die Sonne 「女性名詞」ですが、フランス語では男性名詞(le soleil[ソレイユ])です。
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またまた横道にそれました。

ゲルピンについての話でした。

これは、上で書いたKaine Geldと同じ意味、つまり、お金(Geld:ゲルト)がピンチ、「金がない」という合成語ですね。


昔(戦前)の学生は、アルバイト(独:働く)やデカンショ節(デカルト・カント・ショーペンハウエル)でわかるように、使う言葉の多くをドイツ語から作りだしていたからです。

というわけで、いよいよ今回のメインテーマである(ってどんだけ回り道?渡辺真知子?)ガリ版刷りについてです。

元号が平成とかわる前まで、学校の教師が生徒に渡すプリントのほとんどは、ガリ版刷りとよばれる謄写版(とうしゃばん)を使っていました。

鉄筆(テッピツ!なつかしい!)と称するペン先が針になったもので、ロウ紙と呼ばれる特殊な紙(薄紙にパラフィン・樹脂・ワセリン等の混合物を塗り乾かしたもの)に、ガリガリと文字を書き込んで原板をつくります。

そののち、印刷器に原稿を貼り付け、インクをつけたローラーを手前から転がすと「透かし」部分だけインクが通過し、下に置いた用紙に印刷されるのです。


比較的最近まで使われていた「プリントゴッコ」(これも死語でしょうか?)に似ていますね。

もちろん、原稿は、ほとんどが手書きです。

間違えると、専門の修正液で削った穴を埋めるのです。


現在のように、ワープロで印刷した原稿を、スキャナにかけて自動製版し、ものすごい勢いで輪転機をまわす「リソグラフ」的なものはなかったのですから(逆にいえば、平成の現代ですら、全自動化はされているものの、学校でつかっているのは同じようなモノなのですよ)。


しかし、この、かつて日本人のほとんどがお世話になった「ガリ版」も、あの「エジソン」の発明であったことは、長らく知らずにいました。

発明王エジソン!

 日本では、ドクター中松についで著名な発明家です(ウソ!)。

フィラメントに京都の竹を使ったとかなんだとか、どうも日本とは関係が深い人物のようで、日本でも人気のある歴史上の偉人ですね。
 個人的には発明家というより、商売上手という気がします(電気の直流・交流闘争で見せた、ニコラ・テスラのつぶし方を見ても)。


考えてみると、あの「蓄音機」といい、このガリ版といい、エジソンは紙にロウを塗ったパーツを使うことを好みましたね。

まさか、ガリ版を発明したエジソンが、最初に書いた文字が「メーリさんのひつじ~」だったなんてオチはないでしょうが……

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