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2012年6月23日 (土)

まだ100年あまりのビッグイベント 近々開催!

 思い出せそうで、思い出せない名前があります。

 まったく、年はとりたくないものですが、まあ子供の頃から物忘れはひどいので、その点ではまったく昔とかわりがなく、ガックリするということもないのですが……

 えーと、確かグかクで始まる名前で――グーテンベルグ!

 いや、これは活版印刷だった。

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                                       ヨハネス・グーテンベルク



 ベ、ベ、ベ……ベーテン・パウエル!

 いやいや、これはボーイスカウトの創始者だ。

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                                 ロバート・ベーデン=パウエル卿

 グ、グ、グーテンモルゲン!

 ドイツ語のおはよう、だ。

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                                       ガウリン福氏のブログより
 

 グじゃなくて、「ク」だったかなぁ――


 ああ、思い出した。

 クーベルタン、クーベルタン!

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                                 クーベルタン男爵ピエール・ド・フレディ

 
 一般に、ピエール・ド・クーベルタン男爵と呼ばれ、「近代オリンピックの父」と称される人物です。

 ご存じのとおり、今年はオリンピックイヤーです。

 が、わたし自身は、あまりそのことには興味はありません。

 ですから、四年前に勃発した、

「オリンピックに向けてのテレビ大型化ラプソディ」

 などは、まったく理解できませんでした。


 東海林さだお氏が彼一流のギャク・エッセイでいうところの、

「ゆっくり行けばいいのに、人を押しのけてまで、早くそこに到着しようとする無駄な行為」

あるいは、

「人の嫌がることをし、選手も審判も、観客すら騙してまでも、ボールを取り合う下劣な行為」

を世界規模でやるだけ、とまでは思いませんが、まあそういった感想も多少はあるからです。


 だいたい、オリンピアード自体、オリンピュアの近くで3000年前から2500年まえに行われてはいたものの、その後ずっと廃れていたのを、かのクーベルタン男爵が突如思い立って、1896年に無理矢理「近代」を前に着けて再開したスポーツ大会に過ぎないわけです。


 廃れていた期間をいれたら3000年の歴史があることになりますが、実際に開催されているのは、わずか120年足らずなのですよ。明治以降のことです。

 なんか、こういうやり方に、フランス出身者らしさを感じますね。

 過去の遺物から引き継いだのだから歴史は3000年って、それって詐欺っぽいじゃないですか。

 第一回開催国をギリシアにしながら、いまだに第一公用語をフランス語にしているところなんかも含めて。


 資金をかき集めて無理矢理開いた第一回は、10日間ながら成功をおさめたものの、その後は、第一次、第二次大戦も勃発して、波瀾万丈の綱渡り開催ばかりです。

 だいたい、アテネの次の1900年、1904年のパリ・セントルイス大会は、同年に開催されたパリ万博の附属大会だったそうじゃないですか。

 冷戦を過ぎた1984年のロサンゼルス・オリンピックからは、今に続く「商業主義運動会」へと姿を変えてしまいましたし。

 オリンピックのショービジネス化です。

 その結果、本来のアマチュアリズムは影を潜め、

「オリンピックは世界最高の選手が集まる場所だから、アマチュアだけでは駄目だ」

 との考えの下、ついにバスケットボールやメジャーリーグから、プロチームの参加が許可されます。

 さらに、商業化したオリンピックは金になるために、候補地の選定にワイロが横行するようになってしまいました。


 東京の都知事は、まだ招致に金を使いたがっているようですが。


 そんなことでは、クーベルタンも土の下でサマランチ~(ゼニ儲け主義を加速したのは、サマランチ会長でした)。


 最後に、クーベルタンについての面白い話をひとつ。

 彼は、スポーツの祭典としてのオリンピックと同様、芸術競技の祭典としてのオリンピック開催にも熱心で、驚くべきことに、1912年の「第5回ストックホルム大会芸術競技」で、ホーロット&エッシェンバッハという偽名を使って文学部門に参加し、金メダルを獲得しているのです。

 考えてみてください、直木三十五が偽名で直木賞を受賞しますか?
 (もっとも、あれは応募しなくていいし、菊池寛が、早逝した直木三十五をしのんで作った賞ですから現実的には不可能ですが)

 そのへんにも、クーベルタンには「フランス人気質(かたぎ)」を感じてしまうのですね。

 あと、かの有名な名言、

「オリンピックは、勝つことではなく参加することにこそ意義がある」

 が、彼の言葉ではなく、聖公会のペンシルベニア大主教、エセルバート・タルボットの言葉を晩餐会で引用しただけなのに、なぜか彼の言葉として広まっていたり――

実際に彼自身が頭をひねって、イイコトイッテヤロウと、同じ晩餐会場で言った、

「自己を知る、自己を律する、自己に打ち克つ、これこそがアスリートの義務であり、最も大切なことである」

が、すっかり忘れ去られていたり、と、本当に逸話に事欠かない人物であったようです。

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