« なるか?ドラクマ再び ~ギリシア・ユーロ圏離脱~ | トップページ | 砕けて折れた男の復活 ~リアル・スティール その2~ »

2012年5月25日 (金)

復活!オーバーザトップ+ロッキー ~リアル・スティール~

 シルベスター・スタローンの代表的主演作品といえば、やはり「ロッキー」でしょうか。
 しかし、わたし個人としては、ライバル、シュワルツェネッガーが、「ターミネーター」や「6デイズ」「プレデター」などのSF作品で成功しているのを見て、彼本来の傾向にあわないのが分かっているのに、無理矢理出演した感じのあるSF「デモリッションマン」(競演がウエズリー・スナイプス、サンドラ・ブロックと豪華!)や、同様にライバルがコメディで大人気だった「ツインズ」を真似た「オスカー」も、同じくらい好きなのです。
 考えてみると、ロッキーシリーズは、レーザーディスク(時代が知れます!)を一枚も持っていませんが、「デモリッションマン」や「オスカー」そして、冤罪で送り込まれた刑務所で、理不尽に迫害される男の大爆発を描いた「ロックアップ」や、腕相撲だけで映画を一本作ってしまった「オーバーザトップ」などのレーザーも持っています。
 ご存じの通り、スタローンの映画は「絞れば汗が出る」(かつて竹熊健太郎氏が『猿まん』で某週刊誌を評していった言葉です)ほど熱血タイプの映画がほとんどです。
 殻を破ろうと太って出演した「コップランド」はともかくとして。
 観ているうちに、体温が上昇するのがわかるような映画ですね。
 疑似脱獄モノの「ロックアップ」は「ショーシャンクの空に」の設定を借りつつ、主人公が自分のパワーで刑務所長に一撃を喰らわせる快作でしたし、「オーバーザトップ」は、別れた妻の死で、突然引き取ることになった実の息子との確執を越えて、トラック野郎の主人公が全米腕相撲選手権で優勝するという、アメリカではよくある「問題ある父と子の関係修復」映画の佳作でした。
 そう思って振り返ると、最近、そういう『身体が熱くなる』ような映画を観ることは少なくなったような気がします。
 おそらく、わたしと同じような感想を持った人々がいたのでしょう。
 『最近、身体が熱くなるような格闘スポーツモノ少なくネ?いや、「シンデレラマン」や「ザ・ファイター」や「ミリオンダラー・ベイビー」もいいけどさ、それとは違う「ロッキー」のような』
『じゃあ、いっそボクシング映画「ロッキー」に「オーバーザトップ」の父と子の絆復活劇をいれた映画にしたらどうだ』
『それだけじゃインパクトが弱いかも……よし、こんなのはどうだ!ニッポンにはロボット同士を闘わせるコミックがあったぞ。昔、息子が読んでいた。確か「プラレスサンタロー」(本当はプラレス三四郎)とかいうやつ。だったら、いっそSF仕立てで、「ロボット格闘」+「ロッキー」+「オーバーザトップ」という豪華三つ混ぜごはん映画を作ろうぜ』(←エグゼクティブ・プロデューサー:スティーブン・スピルバーグ【想像】)
 というわけで出来たのが、先日よりレンタルが開始されているSF代理ロボットボクシング熱血親子鷹映画「リアル・スティール」なんじゃないかな、とわたしは勝手に想像しています。

290

 リアル・スティール公式サイト http://disney-studio.jp/movies/realsteel/
 主演のヒュー・ジャックマン演じるチャーリーは、かつてはボクシングの世界ランカーであったものの、ベルトには手が届かず、今は「人間によるボクシング」を廃れされたほど人気のある「ロボット・ボクシング」のヘボ・トレーナーとして借金まみれの生活を送るダメ人間です。
 例によって場末のリングで、手持ちのロボを叩き壊された彼の元へ、男たちが現れます。
 すわ、借金取りか、とファイティング・ポーズをとる彼に意外な情報が知らされます。
 かつての妻が死に、彼の息子マックスがひとり残されてしまった。
 前妻の姉妹が裕福であるため、その子を引き取りたがっている。
 だから、どうか親権を放棄して欲しい。
 ダメ人間チャーリーは、すぐに親権を放棄しようとして、もっとズルいことを考えつきます。
 裕福な叔母(マックスにとって)の夫から、親権放棄の代償として10万ドルをせしめるのです。
 その際の駆け引きとして、夏休みのあいだだけ、親子水入らずで過ごすことになったチャーリー、彼は、望みの前金5万ドルと望まぬ息子との生活の両方を手に入れてしまうのでした。
 もちろん、どうせダメ人間のチャーリーですから、すぐに新しく手に入れたロボットもツブされます。
 仕方がないので、スクラップ屋に忍び込んで、偶然見つけたのが、ロボット黎明期のスクラップロボ、ボクシングロボのスパーリング用に作られた、タフなだけが取り柄の小柄なロボットでした。
 その名も『アトム』!
 「お茶の水博士~」
 そこから、ギクシャクした親子の快進撃が始まります。
 勝ち続けるチャーリーとマックス。根が善人なチャーリーに心を開いていくマックス。
 立ちはだかる神(ゼウス)という名の絶対的チャンピオン。
 そしてマックスの機転によって組まれることになるゼウスとの最終決戦。
 スピルバーグ、ゼメキス、そしてディズニーが咬んだ映画ですから、嫌なヤツははっきりとそれとわかる、善悪グレーゾーンのないすっきりとした映画で、観終わってすっきり爽快感の残る快作です。
 ただ、もう少し試合後に余韻の残る終わり方にしても良かったと思います。
 せめて、オーバーザトップのようなね。
 もっとも、ロッキー1にインスパイアされた作品ですから、最後はああなってしまって……だからこそ、続編「リアル・スティール2」が必ず作られねばならない映画でもあります。
 それもあって、ああいう、あっさりした終わり方になったのかも知れません。
 って、ご覧になっていない方には意味不明かも知れませんが、とにかく、週末の夜、空いた時間があるならば、ご覧になってもよい作品だと思います。
 書き足りないので、次回に続けます。

|

« なるか?ドラクマ再び ~ギリシア・ユーロ圏離脱~ | トップページ | 砕けて折れた男の復活 ~リアル・スティール その2~ »

銀幕のこと(映画感想)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/159899/54797266

この記事へのトラックバック一覧です: 復活!オーバーザトップ+ロッキー ~リアル・スティール~ :

« なるか?ドラクマ再び ~ギリシア・ユーロ圏離脱~ | トップページ | 砕けて折れた男の復活 ~リアル・スティール その2~ »