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2012年4月24日 (火)

優しいロボットが本当の主役 ~月に囚われた男~

 SF映画、特に宇宙空間に出てくるロボットやコンピュータの思考は、だいたいにおいてヒト(主人公)を犠牲にして、より大きい組織、たとえば会社や国の利益になるように働くものが多いようです。

 だから、結果的に、コンピュータは、ヒトに対して、モンスターのように恐ろしい存在になってしまう。

 例えば、ディズニーの「ウォーリー」に出てくる、船を決して地球に向かわせない「オート」のように。


 実のところ、ヒトが宇宙でコンピュータを敵に回すことには、大きな矛盾があります。

 宇宙では、コンピュータの助けなしには、1秒たりと生活をしていけないのですから。



 先に紹介した「ミッション 8ミニッツ」を監督した、デビッド・ボウイの息子、ダンカン・ジョーンズの初監督作品を観ました。

 原題「MOON」、邦題「月に囚われた男」(2009)です。

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 詳細は、以下の予告ムービーを観ていただくとして、

http://www.youtube.com/embed/pU1tTBKpkIE

 この映画で印象的なのは、主人公の倫理性がとても高いことと、彼とともに月で生活するロボットが、本来の意味で職務に忠実であるという点です。

「わたしの職務は、あなたの世話をすることです」と言い切るロボットは、月面基地を管理している会社を裏切ってまで主人公の味方であろうとします。(声は、あのケヴィン・スペーシーが担当)

 彼(彼女?)は、「2001年宇宙の旅」のHAL9000タイプでなく、「サイレントランニング」のドローンタイプなのですね。

 もっとも、HALは、モノリスによって、進化を巡ってヒトと対決するように強制されていたわけですから、この評価は正しくないかもしれません。

 また、「サイレント~」のドローンは、意思らしい意思を持ってはいませんでしたが。


 映画を観終わって印象に残るのは、コンピュータの忠実さと主人公の高潔さです。

 ラストも、多少の不安材料はあるものの、きれいな終わり方をする映画ですから、観終わってもいやな気分にはなりません。

 分類すると、SFミステリになる作品でしょうが、興味のある方は、そういった細かい点を気にされずに、ご覧になればよいと思います。

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