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2012年2月24日 (金)

オーバーテクノロジのレトロ・ヒーロー 好きよキャプテン! ~キャプテン・アメリカ~

 今夜、散歩がてら、ぶらぶらと近くのレンタルビデオ店に行ってみると、先日レンタルが始まって、大人気の「猿の惑星<創世記>」の横に、見たことのないタイトルが。

「キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー」

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 そういえば、映画の予告を観たことがある。

 結構、シリアス調で、わたし好みだったような。

 幸い、20ほど並んでいるディスクのほとんどが借りられていなかったので、たまたま一つだけ残っていた「猿の惑星<創世記>」とともに借りて帰りました。

 帰ってから調べてみると、レンタル開始は24日から。

 だから、いっぱい残っていたんだなぁ。フライングなんだ。

 で、早速観始めて、いま観終わりました。

 鉄は熱いうちに打て、ともいいますので、早速、感想を書こうと思います。

 しかしながら、わたしは熱心なアメリカン・コミックブックの読者ではありませんから、キャプテン・アメリカについては、ほとんど知識がありません。

 放射能を浴びた蜘蛛に咬まれたのか、緑の放射線を浴びたのか、宇宙で特殊な宇宙船を浴びてスーパーヒーローになったのか。

 結論からいうと、キャプテン・アメリカは、ロケッティアと同じで、ナチスドイツと戦う、オールド・ファッションド・ヒーローでした。

 彼が活躍するのは、1942年頃なのです。

 原作は知りませんが、映画では、キャプテン・アメリカの正体は、ナチス・ドイツに対抗する超人部隊を作るために、戦略科学予備軍が行った、スーパー・ソルジャー計画の最初のひとりとして被験者になった、身長160センチの軟弱青年ロジャーです。

 詳細は公式サイトのオープン動画を観てもらうとして……

 サイトでも書かれているように、そして、わたしが映画館の予告で観て、観てもいいかな、と思ったのは(忙しさにかまけて結局DVDで観ることになりましたが)、なぜ、歴代ヒーローたちはタイツのコスチュームを着るのか、の答えがこの映画で示されているからです。(答えは彼らが、客寄せパン……いや、サイトをご覧下さい)

 それに、ヒロインが魅力的なのがいい。

 レトロな髪形、レトロな容姿、そしてレトロな服装、って軍服ですが……

 個人的に女性の服装は、「フリルひらひら」より「カッチリしたスーツ系の服装」が好きなので、軍服姿(ただしスカートに限る)の女性は好きという、個人的嗜好もあるのでしょうが、

 スーパー・ソルジャー計画が成功して、身長190センチ近くの、筋肉隆々スーパーボディを手に入れたロジャーですが、その能力は、成人男子の4倍ほど、って、他の数トンのクルマを、電車を、戦車を持ち上げる、スパイダーマンやハルクや、地球を逆回転させてしまうスーパーマンに比べたら、ちょっとばかしショボクネ?

 でも、いいんです。

「キャプテン・アメリカ」は、映画「スカイキャプテン」同様、実際の時代より科学の進んだ「オーバー・テクノロジ」設定の映画で、わたしはそういった設定が好きだからです(主観全開でもうしわけありません)。

 彼の敵は、ナチス党内部に創設された、ナチス科学武器開発部ヒドラ党、そのリーダー、ヨハン・シュミット(レッド・スカル)で、彼は、当時のナチスの例にもれず、オカルティックなイコン(まあ、キリストを突き殺したロンギヌスの槍とか、キリストの棺とか、キリストの聖杯とかですね)のミステリー・パワーと科学を融合させたレーザーみたいな究極武器を開発しています。

 それに対して、キズの回復力が優れているとはいえ、常人の四倍の体力の男が対抗できるとは思えないのですが……

 ご存じとは思いますが、現実のナチス党は、近代史上まれに見る、オカルト・ミステリー軍隊でした。

 彼らこそ、マダム・ブラヴァツキーの後継者。本気で、キリストの聖杯を探し求めた希有の軍隊なのです。

 しかし、ヒドラの面々が、両腕を斜め上に突き上げて、「ハイル・ヒドラ」っていうのはどうにかならないかなぁ、と思いますが。

 もうひとつわたしが気にいった点を。

 時代設定が1940年代で、出てくる実験機械のダイアル、目盛り、スライダックなどがレトロ感いっぱい、わたしの大学の実験室にもあったようなものばかりで、それも良い感じなんですね。

 たとえていうと、初代版「ハエ男の恐怖」だとか「ガス人間第一号」(八千草薫演じる踊りの師匠が本当に美しい!)の実験室に似てるんです。これがいい。

 こんな感じです。

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 最後はちょっと悲劇的な結末を迎えますが、これはこれで良いでしょう。

 繰り返しますが、設定は、本当に魅力的です。

 主人公ロジャーは、脆弱で小柄で、肉体的に弱者で、4度の入隊志願を4回とも落とされた兵士不適格者ですが、その精神の強さと魂のタダシサは、ピカイチな男です(このあたり、ヘナチョコ時代のスパイダーマンに似ていますね)。

 それ故に、スーパー・ソルジャー計画の中心人物、ドイツからの亡命者であり、戦略科学予備軍(SSR)の科学者であるエイブラハム・アースキン博士は、肉体頑健な他の候補者でなく、ロジャーを選んだのです。

 もともと肉体的に強い、「美女と野獣」のガストンみたいなヤツは、魂の強さを持てずに、却って、肉体の優位さを自分の値打ちと勘違いして、邪悪さを増大させてしまうのだ、と博士は考えているのです。

 肉体的に弱くても、力に負けない、という精神の人間にこそ、強い力を与えるべきだと。

 これは正しい見識でしょう。

 健康で身体能力に恵まれてインターハイなどに出られる学生と、ぜんそくや病気を押して、なんとか登校している学生のあいだに、魂の強さの優劣はありません。

 というより、極言すれば、頭角を現すスポーツ選手は『ただ健康でよく動く身体に恵まれただけ』で、身体の動くうちは、イケイケでがんばれるでしょうが、いったん怪我や故障に見舞われると、それに耐えられなくなることも多いでしょう。

 もっとがんばって成績を上げることは得意でも、思い通りにならない身体を押して、人並みにがんばる苦労には耐えられない。

 だからこそ、身体に恵まれた、あるいは問題なく生活を送ることができる我々は、そのことに感謝し、ハンディキャップをもつ人々のことを考えねばならないのです。

 いや、横道にそれました。

 SFX的には、それほど派手なものはありませんが(なんせ、成人男性の4倍ほどの能力ですから)、主人公の誠実な人柄と相まって、なかなか魅力的な話に仕上がっています。

 あと、トミー・リー・ジョーンズのトボけた上官の演技や、(おそらくは)中国を意識したアジア系主要メンバーの存在、現在制作中のアベンジャーズ(マーベル・ヒーロー集合映画)への布石として、アイアンマンのトニー・スタークのオヤジが出演していることなど、書きたいことはたくさんあるのですが、まあ、とにかく観てください。

 時間のムダ、と思わないはずですから。


 あ、ラストのラストまで映像が入っているので、エンドロールが始まったからといって、トイレに立ったり、止めたりしないで、最後まで観てくださいね。

 損しますよ。

 なお、以下のサイトには、「キャプテン・アメリカ」についての素晴らしいトリビアルの記事があります。

 ご覧になってください。
  http://blog.movie.nifty.com/herojungle/2011/10/post-2a46.html

 最後に……おそろしく精巧な1/6フィギュアも発売されているようです。

 参考までに写真を掲載しますが、あなた、買いますか?

Ca1_2

Ca2

Ca3

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