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2010年5月20日 (木)

石上神宮 七支刀を見てきました

 遷都1300年事業の一環で、石上神宮(いそのかみじんぐう)で、国宝・七支刀が六年ぶりに公開される(2010年5月17日~6月11日の平日のみ)と聞いて行ってきました。

 http://www.jalan.net/kankou/evt_0083241.html

 あの、刀身に6つの枝があって、抽象化された炎みたいな形の刀です。

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 といっても、「見に行きます、はいどうぞ」というわけにはいきません。

 あらかじめ往復はがきで申し込み、「当たれ」ば拝観できるという勿体つけぶりです。

 申し込みが必要と知った時点で、かなり気持ちが冷めたのですが、以前より、この刀はぜひ見たかったので、久しぶりに往復はがきを買いました。

 前にどこかで書いたと思いますが、基本的にわたしは、あまり歴史的な「モノ」に共感を感じません。

 かつて、スミソニアンで見たセントルイス号もただの赤塗りの複葉機でしたし、月から帰ってきたアポロのカプセルも、小さすぎてなんだか月着陸すら疑問に思える素人細工のオモチャに見えました。

 いわゆる、サイコメトリー的に、歴史的遺物に触って、そこから何かを感じようとすることに何か抵抗を感じるのですね。

 厳として存在する歴史というものに、凡夫が触れるだけ、あるいは見るだけで何かを感じとろうなんて甘いですよ。

 だからこそ!

 小さい声でいいますが、美術館や博物館に押し寄せる物見遊山の老人たちは、あまり好きではありません。

 ただ、「ソレを観てきた」と他人にいいたいだけ、または見るだけで何かを感じられるカモと期待して押し寄せる連中が、ずっとその作品に興味と憧憬を持っていた方々、本来その作品を見るべき人々の閲覧を邪魔するべきではないと思うのです。

 だから、わたしは有名作品の特別展示には、なるべく行かないようにしてます。

 それに、有名でない作品の展示をしている時の美術館の方が魅力的です。

 日本に来たばかりのパンダ、あるいはヨン様の追っかけと同じ感覚で、永徳の洛中洛外図を観にきた人々の頭を見るより、無名の仏像展示をしている時の、人影少ない常設展のほうが、ずっとゆっくり楽しんで閲覧できますから。

 まあ、美術館や博物館も、人が来てくれないと、高い金を払って外国から作品をかき集められないでしょうから、人混みは仕方ないのかもしれませんが。

 要するに、わたしは、ただの天の邪鬼なんでしょう。

 話が脱線しました。

 とにかく、わたしは、そういったモノ自体にあまり興味はないのですが、七支刀(しちしとう:ななつさやのたち)の刀身には漢字が刻まれています。

 朝鮮半島と日本の関係を示す、現存する、最古の文字史料です。

 しかも、人によって違う文字に見立ててしまうほど摩耗した文字が!

 これは、自分の目で見てみたい。

 石上神宮は、もともと朝廷の武器庫です。
 
 七支刀は、長らく御神体として見ることも触ることも許されませんでした。

 江戸時代に、あの水戸黄門が「大日本史」編纂のために使わした使者も追い返されているほどです。

 しかし、明治になって、廃仏毀釈のため職を失ってやってきた水戸出身の菅政友が、さび付いた刀身の一部が金色に光るのを不審に思って小刀でガリガリ削ったところ(本人の記録による)中から、金象嵌(きんぞうがん:彫った部分に金を嵌め込む手法)が施された文字が現れたのです。

 このあたりがイイですねぇ。

 ずっと神社に使えていた宮司なら、ご神体を削るなんて考えもしなかったでしょう。

 刀身は損傷が激しく、文字の判別が難しいところもあるのですが、まさか無頓着にガリガリやった時に、誤って削ってしまったんじゃないでしょうね。

 ともあれ七支刀。

 形状からいっても実用性はゼロだったでしょうが、刀というからには一応は武器です。

 武器ならば見たい。

 モノはともかく、コトバや表意文字である漢字には興味もあります。

 というわけで行ってきました。

 ジーンズ、ミニスカート禁止ということで、久しぶりに白シャツとダーク・ジャケットという格好です。

 天候には恵まれましたが、境内は閑散としていました。↓

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 名物のニワトリ放し飼いは、相変わらずです。↓

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 境内に作られた待合いテントには、すでに閲覧を待つ人々が座っていました。
 今回の定員は50人程度だったと思います。

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 わたしも、黄緑色の閲覧パスを首からかけて、パイプ椅子にすわりました。

 老人8割、その他2割というところですね。

 あれ、若い人は数人をのぞいて男女ともジャケット着用、あるいは暗色の服を着ているのに、老人たちのほとんどはポロシャツにパステルカラーの服です。

 まさか「なんか分からんけど、一応見ておくか」派の人々ではないでしょうね。

 嫌な予感がします。

 以下、次回に続きます。

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