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2009年10月24日 (土)

触れれば分かることもある 〜蟹がガン〜


 英語を勉強する前、某テレビCMで、ネコはCat、犬はDog、「毎日ドリプシ」のドリプシは、はブルガリア地方の都市の名前だと教わりました(いくら地図で調べてもトピリシしか見つかりませんでしたが)。

 冗談はともかく、英語を習い始めのころ、簡単な固有名詞を覚えていくうちに、カニがCrabであることを知り、「ああ、あの倶楽部のクラブね」と思ったのですが、しばらくして倶楽部はClubであり、カニにダマされたような気分になったことがありました(ワカゲのイタリです)。

 が、さらに後に、星座の蟹座をCancerと呼ぶことを知り(Crabと書くこともあります)、さらにカニに騙された気になりました。

 その後、癌(ガン)をCancerを呼ぶと聞いて、「なんでカニがガンなんだ」と、ますます「英語ワケ分ンネェ」感を強くしたこともあります。


 しかし、世の中には、本当に「ワケ分ンネェ」ものは、それほど多くはありません。

 概(おおむ)ね理由があるものです。

 この蟹=Canser=癌にも理由がありました。


 麻酔医療が発達する以前、医師は人の体を裂いて、内部を治療することはできませんでした。

 術中の痛みで人がショック死することがあったからです(この辺の江戸時代の手術の話は『悪霊』という作品で書いたことがあるので、機会があればアップするつもりです)。

 また、はっきりとした血液型の概念がないことで輸血が出来ず、術中に失血死することが多かったのと、衛生の意識が低く不用意に体を開くとその部分から化膿することが多かったのも開腹手術できなかった理由です。

 エコーが無く、CTもMRIも使えず、開腹して患部を目視できなかった過去の医師にできることは、問診(もんしん)と触診(しょくしん)だけでした。

 ともに、医科学の進んだ現在さえ、病気を特定する重要な方法ではありますが、特に、触診は初期判断の上で重要とされています。


 ぐっと、指を体に押し込んで触ってみて、シコリがあるか腫れてはいないかを調べるアレですね。

 もちろん、触診のみでは、ある程度、体の表層にある臓器の異常しか見分けることはできなかったでしょう。

 ゆえに、江戸時代、一番わかりやすかったのは女性の乳ガンであったといわれています。

 ピンクリボン運動でいわれるように、乳ガンの早期発見で、もっとも有効なのは、自分でさわってみて、シコリの有無を調べることです。

 つまり、胸にできるシコリは発見しやすい。

 ここで、問題なのは「シコリとは何か」ということです。

 シコリとは、すなわち「ガン細胞」のことですが、ガン細胞は普通の細胞に比べて「硬い」のですね。

 なぜ硬いかというと、ガン細胞は、通常の細胞再生周期を無視して、短時間に数多くの細胞分裂を繰り返すからです。

 近くの太い血管から勝手に伸ばした毛細血管で栄養をとりながら、次から次へと細胞分裂をくりかえすため、ガン細胞は、高濃度のカタマリとなって重く硬くなってしまう。

 まさしく、ガン細胞はガン細胞たるが故に、硬いシコリになるのです。

 乳ガンの場合、それがある程度進行すると、触った時に、蟹の甲羅のように触診されるために、英語で癌を蟹の甲羅=Cancerと呼ぶようになったのだそうです。

 よく、半分冗談のように、夫婦仲の良い妻は乳ガンを早期発見する、といわれますが、要は、自分と他人の両方に体のシコリをチェックしてもらうべきだ、ということです。

 乳ガンに限らず、ちょっと脇腹を押してみて違和感があれば、「ここちょっとシコリがあるんじゃないだろうか」と家族に聞いてみるのです。

 わたしは、毎日のように、我が家のネコをこねくり回して嫌がられていますが、健康維持のためには、「癌(Cancer)は蟹(Cancer)のように硬いものだ」ということを肝に銘じて、定期的に自分と家族の体を押すことが重要ではないかと思っています。

 まあ、ネコはともかく、年頃の娘、息子の体を親が押し、押してもらうことは容易ではないでしょうが(いやオクサンが一番ムツカシイかも)。

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