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2009年9月 3日 (木)

泣く女 〜サマーウオーズ〜

 以前、知人から「最近の子供は、顔を覆って泣かないんですよ」と聞いたことがあります。

 京都の大学院を出て、今は北海道で教鞭をとりながら研究発表をしている彼女がいうには、自分たちが子供の頃は、泣くときは目を覆いながら泣いたものだが、今の子供たち(若者を含めて)は、顔をまともにこちらに向けながら、涙を拭いもせずに、ただ滂沱(ぼうだ)と泣くのだそうです。

 いくつか原因はあるでしょうが、おそらくはコミックやテレビドラマの影響が主因だと思うので、そのことについて近々論文にまとめようと思う、と彼女は語っていました。

 基本的にわたしは子供との接触がないので、当時は、そのハナシがピンときませんでした。


 なぜ、今、こんなことを書き始めたかというと、現在、封切られている細田守監督のアニメーション「サマーウオーズ」の予告で、ヒロインがそういった、含羞(がんしゅう)のない醜い「幼児」泣き方をしているのを目にしたからです。




 その時、初めて「ああ、彼女がいっていたのは、このことだったのか」と合点(がてん)がいきました。

 そういえば、細田氏は、前作「時をかける少女」でも、ヒロインにそんな泣き方をさせていましたね、忘れていました。



 唐突ですが、日本で、外国人歌手が人気を博するのはなぜか知っていますか?

 古くはアグネス・チャン、欧陽菲菲や桂銀淑など、かつて外国人女性歌手には人気がありました。


 その理由(仮説ですが)を、以前に読んだことがあります。

 なんでも、日本人(特に男性)は、外国人女性歌手の拙(つたな)い日本語に幼児性を感じて愛着を持つからだそうです。


 いわゆる「ロリコン趣味」を刺激されるというのですね。

 その真偽はわかりませんが、もしそうであるなら、細田監督は、そういった傾向をもつ男性ファンを獲得するために、意識的に上記「幼児泣き」をヒロインに演じ?させているのかもしれません。

 無意識にそれを好んでいるなら、彼がそういった傾向の男だということでしょうか。


 個人的に、そういった泣き方や、自分のことを名前で呼んだりする「トシに似合わぬ幼児性」は、あまり好ましくないことだとは思います。



 泣き顔についてのハナシは、突き詰めると、泣き顔を美しいと思うか否かにかかってくるのでしょう。


 幼児は「泣き顔の美醜」など考えないから顔も隠さない。


 昔は、みっともないから、泣くときは顔を覆いなさいと教えられました。

 唾、涎、鼻水、涙、ゲップ、その他排泄物などを、身体から出す瞬間を見せるものではない、という考えかたが、かつての日本にはあったのですね。

 今は、それが自然なんだから、特に泣くことなんかは恥ずかしがることはない、といった風潮もあるようです。「自然が一番」イズムが広がり過ぎたのかもしれません。

 あるいは、かつて、旧弊(だと思えた親から)うるさくしつけられたコドモたちが大人になって、そんなルールはやめちまえ、自然なほうが良いさと、子供たちに「泣き方」を教えずにきて、その子供たちが成人してしまった、というのが真実なのかも知れません。


 個人的には、ゆがんだ泣き顔を、目の前につきつけるのはカンベンしてほしいですね。

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