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2009年6月 2日 (火)

ニーニョ・セロをぶっ建てろ! 〜お国柄それとも深謀?〜

 もうかなり昔のように感じますが、豚由来インフルエンザが流行しはじめて、しばらくしてから「最初の感染者」として子供が紹介されたことがあります。

 その時、一緒にそのニュースを見ていた姪が「可愛そうに、いじめられるんじゃないかな、この子」というのを聞いて、イマドキの若者は最初にそう考えるのか、と目から鱗が落ちた気持ちになりました。

 そういわれれば、実際に、日本では関西で感染者を出した学校の校長たちが、涙を流していた記憶もあります。

 彼女がそう思うのも無理ないのかも知れません。

「感染者第一号」と聞いて、「ほう、記念碑的」と思わずに「イジメの対象になるのではないか」と心配するのは、いかにもネット世代的な反応に思われます。

 すっかり回復して元気に走り回る少年の映像を見ながら、おそらく日本ほどにネット社会になっていないメキシコでは、わたしと同じように考える人が多いのだろうなぁと考えていたのですが、先日、新聞に「ニーニョ・セロを銅像に」という記事を読んで、その感を新たにしました。

 ニーニョ・セロ(ゼロ番目の子供)とは、上で紹介された、最初に感染したメキシコの東部ベラクルス州ラグロリア村に住むエドガル・エルナンデス君(4歳)のことで、同州は、すっかり回復したエドガル君を「新型インフルエンザの流行を克服した人類の希望の象徴にしたい」と、鼻息も荒く(これはわたしの勝手な表現ですが)少年の銅像を建てる計画を進めているそうです。

 これには二通りの解釈があります。

 ひとつは、

「さすが太陽の国メキシコ!細かいことは気にしないラテン系。最初に感染しようが、そんなのはただの運。それより最初に感染していながら無事回復したのがエラい。銅像を建ててやろうじゃないの」

 もうひとつは、

「大人じゃなくて、子供が第一感染者なら画になる。これを機に銅像でも建てて名物にしようじゃないの by 州観光課」

 さて、どちらでしょう。

 おそらく、どちらか一方ではなくて、上のふたつが入り交じった動機なのでしょう。


 しかしながら、ご存じの方も多いでしょうが、その後、正式な第一感染者はエドガル君ではなく、メキシコ市の成人男性であることが確認されています。

 当然、ベラクルス州もそれを知っているわけですから、おそらく今回のインフルエンザ禍で大打撃を受けた観光のテコ入れに使おうという思惑(おもわく)が、「ニーニョ・セロ」銅像計画の推進力になっているのでしょうね。

 いずれにせよ、イジメの気配も見せず走り回っているエドガル君の姿は、日本の陰湿な感染者(関係者含ム)対応に慣れた目には新鮮にうつります。

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