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2009年5月 7日 (木)

ムシノシラセ……か

 本当は、「わたしの好きな風景」というはなしを書こうと思っていたのですが、新聞の記事を読んで、内容を変える事にしました。


 先日、「論理を経ない真理」で紹介した「性悪猫」の作者、やまだ紫氏が5日、脳内出血のために亡くなっておられました。

 6日に、近親者のみで密葬が行われたそうです。

 新聞記事の代表作に「性悪猫」はありませんでしたが、わたしにとっては、紛れもなく彼女の代表作のひとつでした。

 2006年から京都精華大マンガ学部の教授をされていたそうです。

 十年ぶりに手にした「性悪猫」のはなしを書いた10日後に亡くなられたこと自体、特に意味はないのでしょうが、こうして、この場で彼女について書くきっかけにはなりました。



「100万回生きたねこ」は、愛する者に出会うまで生き返り続けました。

 マンガ家や作家や随筆家は生き返ることはありませんが、その作品に込められた感性、思想、個性は、それを読む者の中で租借(そしゃく)、熟成、再生産されて、ひとの一生を超える時間を生き延びていきます。

 黎明期のマンガ界を牽引した、他の多くの女性マンガ家と共に、やまだ紫氏の作品は残っていくことでしょう。

 たとえ100万年たって、人類自体がいなくなったとしても。

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