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2009年3月20日 (金)

もうみーんなネット・ジャンキー 〜グーグル誤審〜


 18日付けのニューヨーク・タイムズ紙によると、米国で、陪審員が裁判中に「規則に反して」携帯端末でグーグルなどにアクセスし、担当事件の情報を入手した結果、公判が停止されるという事態が発生したようです。

 タイムズ紙は、これを「グーグル誤審」と読んでいるそうですが、陪審員は、どういうつもりで外部の情報をほしがったのでしょうか?

 そもそも、米国においては、法廷で明らかにされた事実(事象)だけもとに評決を下すことになっているはずです。

 あの「12人の怒れる男」などを観ても、確かにそうしていましたね。

 評決は全員一致が原則で、審議中、陪審員は裁判中にホテルなどにカンヅメにされ、テレビや新聞などの、外部情報から遮断されていました。


 確かに、今までは、それで良かった。

 しかし、現実は司法が思う以上に進歩しています。

 今では、トイレに行くときなどに、こっそり携帯電話でネットに接続する人々が増えているのだそうです。

 アーカンソー州では、陪審員がネット・サービス「ツイッター」を介して外部と情報をやりとりし、ペンシルバニア州では交流サイト「フェースブック」を使って情報の授受を行ったようです。

 こうなると、陪審員用に特殊な宿泊場所を用意し、電波をジャミング(妨害)する装置を設置して、情報遮断をする必要が生じますね。


 しかし……上でも書きましたが、陪審員たちはどうして、ネットの情報を知りたがるのでしょう。

 情報が、あればあるほど正しい判断を下せると思っているのでしょうか?

 しかし、そもそも真実は一つですが、そこから発生する情報は多彩で、多面的なものです。

 そういった「多面体を吟味して、ともかく判決を下す」のが裁判なのです。

 不完全であるのは承知の上でしょう。

 それが嫌なら、人を裁かなければ良いのです。

 まあ、人が犯罪を犯し、あるいは人と人とが争っている時に、そう鷹揚な態度をとってはおれないでしょうが……


 いくら情報を集めても、ましてネットで仕入れた玉石混淆(ぎょくせきこんこう)、いや、ほとんどが石のデータを集めても、意味がないような気がしますね。


 だからこそ、法廷ではある一定の範囲をもうけて、この場合は検察と弁護側が提出する証拠物件ですが、その情報のみを基準に判断しようということになっているのです。


 余計な情報を大量に仕入れても、迷うばかりで意味はないと思うのですがねぇ。

 まして、真偽のほどもわからない情報をネットで仕入れても、おそらく無駄でしょう。
 害の方が多いと思いますがねぇ。

 まあ、大統領自らが、ブラックベリー中毒(ネット・ジャンキー)を公言してはばからない国ですから、それも宜(ムベ)成るかな、ですね。

 少なくとも、わが国の首相は、携帯端末中毒ではないような気がします。(マンガ中毒らしいですが……)




 5月から日本で始まる例のやつ(裁判員制度)は、審議が一日で終わらない場合、帰宅が可能だそうです。

 つまり、家に帰ったら、人と相談したり、テレビをみたり、ネット検索自由自在。

 なんだか、ちょっとツメが甘いような気がしますね。

 裁判員と陪審員の持つ力の大小を考慮しても、米国と違って底が抜けているカンジがします。

 もっとも、もし裁判員が、証拠以外の情報に基づく意見を述べた場合、裁判長がそれを指摘できることになっているようです。

 日本で同様の事が起こってしまったら、きっと「2ちゃんねる誤審」と呼ばれるのだろうな。


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