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2009年2月 2日 (月)

左手だけのピアニスト

 ジストニアという病気をご存じだろうか?

 神経系の病気で、指などが、うまく動かなくなる疾患だ。

 一般の人が罹(かか)っても、非常に不自由な病気だと思うが、もし、指の動きが何より大切な人が罹患(りかん)したら、どうだろう。

 たとえば、ピアニストが指の動きを失ったら……

 音楽の発生に直接関係のない場所、たとえば目が不自由でも歌は歌えるしピアノを弾くことはできる。

 現実に盲目の歌手もピアニストも存在する。


 しかし、声帯が麻痺した声楽家、指の動かぬピアニストとなれば話はちがう。


 問題が発生した時点で音楽を続けることは難しくなるだろう。

 音楽評論あるいは理論へと転身しなければならないかも知れない。

 と、素人考えにおもっていた。


 ついこの間までは……


 しかしながら、新聞で、京都在住の女性が「左手だけのピアニスト」としてデビューするという記事を読んでその考えが変わった。

 彼女は、3年前にジストニアで右手中指がうまく動かなくなったのだという。

 そして、左手だけで演奏ができるように編曲されたバッハやショパンの曲に出会って、ピアニストとしての道を続けることを決意し、2007年にドイツ留学も経験したのだそうだ。


 片手で演奏するピアニストとしては、戦争で右腕を失ったオーストリアのパウル・ウイトゲンシュタインや脳梗塞で半身が不自由になった館野泉氏らが有名とのことだ。




 そういえば、横溝正史の「悪魔が来りて笛を吹く」では、フルートの演奏家が、戦争で欠損した指をもつ犯人を密かに指し示すために、その指を使わずに演奏できる「悪魔が来りて笛を吹く」というフルート曲を作曲していた。


 残念ながら、モノ知らずのため、わたしはプロのピアニストが片手で弾くピアノ曲というものを聴いたことがなかった。

 いちど聴いてみたいものだ……と思って探したらありました。

 amazonで視聴もできる↓。


 これを、ぜひ聴いて欲しい。

 そして、人間の潜在的な能力のすごさに、あらためて驚いて欲しい。


 日々起こる政治問題、刑事事件、独善的な行動などから、確かにヒトは愚かだと思ってしまうが、こうした個人の努力の結晶を目にすると(耳にすると)、それでも案外捨てたもんじゃないな、と希望を持たせてくれるから。


 私のおすすめ:
風のしるし-左手のためのピアノ作品集

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