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2009年1月22日 (木)

ニューディール政策の真実

 政治の話ばかり続くので、いい加減やめようと思ったが、やはり書いておかないと気持ち悪いので書いくことにする。






 昨日、バラク・オバマ氏が大統領に就任した。

 就任演説を巡っては、さまざまなコメントが各界からなされた。

 どれもそれなりに、おもしろく、なるほどと思うものであった。

 ある者は、これまでの「やりゃあデキル」的な調子の良さが影を潜め、現実に即した厳しさを表に出した演説であったという。

 それはそうだ。

 誰がみたって、強欲という台風の通り過ぎた後のアメリカの「大地」は、ペンペン草も生えないほどに荒れている。

 責任ある立場になってまで調子の良いことをいっていたら、思うように成果が上がらない時に、何をいわれるか知れたものではないのだから。


 またある者は、今まで親しさを強調するあまり、バラク、バラクとファースト・ネームで呼ばれ続けて重々しさが不足してきたが、大統領ともなれば、そういった軽々(けいけい)な扱いをされないように、ちょいマジメ気分を出したのだ、といった。

 これなんか、面白くはあるがモノゴトの表層だけを見た他愛のない意見として無視してよい部類だろう。



 だが、どうしても目を反らしてはならない重要な内容を、あの就任演説は含んでいた。

 それは、バラクが、彼のアメリカを「戦争を恐れない」「戦争を容認する」国である、と宣言したことだ。

 「そりゃあ、ジョージだって、ビルだって戦争はしたさ、だから、なんてことはないし、あれってアフガンのことだろ」と、簡単に簡単に考えてはいけない。

 現状のアメリカは、しつこいようだが未曾有の不況下にあるのだ。

 前回の大恐慌の時は、別項で書いたフーバーの失策によって、より状況がひどくなった。

 が、ここで、わたしは、前回のフーバーの項に、ある事実を付け加えねばならないことを告白しなければならない。


 それは、フーバーのせいで不況がひどくなったのではない、ということだ。

 もちろん、フーバーはしくじった。

 だが、もしフーバーが、ルーズベルトのようにニューディール政策を行ったとしても、たいして違いはなかっただろうという、とも考えられるのだ。


 ニューディールとは何か?

 中学校の歴史で習って、だいたいの人は知っているはずだ(ね?)。

 ポーカーなどのカード・ゲームで、ディールといえば、カードを配ること。
 だから、New Dealは、配ったカードを戻して、新規にカードを配ることをさす。

 恐慌化のアメリカで配るカードとは何か。それは、国主導の経済政策のことだった。

 ありていにいえば、ニューディール政策とは、公共事業を大量に興(おこ)して、国主導で経済を活性化することだった。

 そして、1933年ごろからルーズベルトは、それを行った……が、実際は、たいして成功しなかったのだ。

 多くの人は、アメリカがニューディール政策で恐慌から立ち直ったと考えているが、実のところ、アメリカを救ったのは経済政策ではなかった

 それほどまでに、自由の国、アメリカにおいて、政府主導の経済政策は正しく機能しなかったのだ。

 実際、統計的にいって、ニューディール後も失業率は二桁を割ることはなかった

 では、何がアメリカの不況を終わらせたのか?

 1933年からの政策が不発に終わりながら、アメリカ経済が立ち直ったのはなぜか?

 年代から考えて、もうおわかりでしょう。

 そう、第二次世界大戦がアメリカの大恐慌を終わらせたのだ。

 ご存じのように、戦争は、当事国の経済を疲弊させるが、周辺国、特に軍需産業を持つ国の経済を異常に活性化する。

 日本が1945年の敗戦の痛手から立ち直ったのは、はっきりいって1950年の朝鮮戦争があったからだ。

 アメリカの経済学者たちが算出した第二次大戦時の経済効果は、ニューディール政策の約7倍、アメリカのGDP(国内総生産)の約3割だったそうだ。

 去る1月10日、オバマ大統領は、世界が彼に寄せる、過度の期待「Obama Expectations」 に対応するために、就任演説に先立ってラジオ演説をした。

 その中で彼は、総額8250億ドル(約74兆円)を使って、最大400万人の雇用を創り出すといった。

 雇用を生み出すのが、グリーン・ニューディール政策(環境面における公共投資)だ。

 アメリカにおいては、すでにニューディール政策が、恐慌に効かないことが証明されているのに、オバマ氏が、それを打ち上げなければならなかったということは、打つ手がないことの逆証でもある。

 上記、第二次大戦の経済効果を現在のアメリカに当てはめると、つまり、当時、ニューディール政策でなく、戦争で得た経済効果を、現在のアメリカのGDPに比例させて考えると、3兆5000億ドル(約300兆円)必要な計算になるのだ。


 もう一度見て欲しい、オバマ氏が打ち出したグリーン・ニューディール政策は74兆円。
 世界大恐慌の時に、実際に立ち直るのに必要だった金額は、現在に照らし合わせば300兆円

 当時の「高い金利を維持していた銀行」と違って、現在のアメリカは「ゼロ金利政策」をとっているために、企業が金を借りやすいとはいえ、それを考えにいれても、エコノミストの一致した意見は、200兆円は必要、というものだ。

 まるで足りない

 そこで、なんとなく背筋が寒くなってくるのが、先の「わたしのアメリカは戦争を否定しない」というオバマ大統領の宣言だ。

 いやな言い方だが、国家間には友情はなく信義もない

 国が考えるのは、自国の利益だけ。

 歴史を見ても、条約なんてあって無いがごとしだ。

 昨日のは今日のカモ

 うまいッ!(自画自賛、愚神礼賛)

 今のアメリカなら、自分が戦争をするならまだしも(まあ、やらないでしょうしできない。アフガンは別として)、他国を戦争マガイの状況に追い込んで、経済を立て直すことぐらいしかねない。

 アメリカを潤すほどのカネを持っていて、潜在的にいがみ合っている国、しかも、地理的に遠く間違ってもアメリカ本土に火種が飛び火しない国、アメリカを牛耳っているユダヤ人が関係しない国。

 そんな国をふたつ挙げろといわれたら日本と中国でしょう。

 おまけに、二国は、アメリカにもっとも金を貸してくれている国だ。

 CIAが介在して、二つの国をに戦争マガイのくすぶりを発生させれば、米国の経済は安泰。


 考えたくはないが……



 ともかく、第44代合衆国大統領になったバラク・オバマ氏は、最低の不況下の国を引き受け、戦争を肯定した。

 大不況を逆転イッパツ吹き飛ばす方法は限られている……


 だからこそ、我々は、同盟国として、あの国の行く末を、注意深く見守らなければならないのだ。

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