血液型性格診断には根拠があった!(血液型概論)
藤田紘一郎(ふじたこういちろう)という人をご存じだろうか?
東京医科歯科大名誉教授、人間総合科学大学教授などというモノモノしい肩書きはともかく、日本の寄生虫研究の(おそらく)第一人者、腸内にヒロミちゃんと名付けた回虫を飼っていたことでも有名な怪獣博士ならぬカイチュウ博士だ。
専門は寄生虫学、感染免疫学。
この藤田氏が、某雑誌に掲載したのが、以下に述べる「血液型性格診断には根拠があった!」です。
さて、その真偽はどうでしょうか。
1.血液型によって免疫力が違う。
2.かつてはひとつであった血液型が別れた経緯を見ると「血液型が性格に影響しないわけがない」
2.かつてはひとつであった血液型が別れた経緯を見ると「血液型が性格に影響しないわけがない」
というのが根拠です。
まず、血液型とは何か?
おなじみのABO式血液型の定義は、簡単にいうと以下のとおりです。
A型 赤血球にA型物質をもつ。(38.1%)
B型 赤血球にB型物質をもつ。(21.8%)
AB型 赤血球にA型物質とB型物質の両方をもつ。(9.4%)
O型 赤血球にA型物質もB型物質も持たない。(30.7%)
B型 赤血球にB型物質をもつ。(21.8%)
AB型 赤血球にA型物質とB型物質の両方をもつ。(9.4%)
O型 赤血球にA型物質もB型物質も持たない。(30.7%)
上記のような血液型物質を持つのは、人間だけでなく、動植物や細菌なども持っています。
そして、細菌によってわたしたちの血液型は作られました。
人間の腸内には百兆個もの細菌類が住み着いています。
それらにも、A、B、Oなどの血液型物質があり、それらA型物質やB型物質が、人間の体内に潜り込んで、遺伝子に介入し、人間の血液型がつくられたと考えられます。
それらにも、A、B、Oなどの血液型物質があり、それらA型物質やB型物質が、人間の体内に潜り込んで、遺伝子に介入し、人間の血液型がつくられたと考えられます。
その根拠は、血液中に存在する自然抗体です。
自然抗体とは、自分が持たない血液型物質を異物と認識し処理する物質のことです。
A型の人の血液中には、B型物質に反応する抗B抗体があり、
B型の人の血液中には、A型物質に反応する抗A抗体があります。
B型の人の血液中には、A型物質に反応する抗A抗体があります。
O型の人の血液中には、抗A抗体と抗B抗体の両方があり、
AB型の人の血液中にはどちらもありません。
人間の血液型は、最初はO型しかありませんでした。
AB型の人の血液中にはどちらもありません。
人間の血液型は、最初はO型しかありませんでした。
そこへ、腸内細菌の遺伝子が移入してA型やB型が誕生したため、自分と異物を区別するため自然抗体が必要になったのです。
歴史的には次のようになります。
10万年前、アフリカに誕生した人類の祖先は、全てがO型でした。彼らは狩猟民族でした。
やがて、一部が移動し、アジア大陸に定住し、農耕生活を営むようになりました。
穀類を食べるために、腸内細菌も、肉を食べていた頃から変化し、A型が生まれました。
やがて、一部が移動し、アジア大陸に定住し、農耕生活を営むようになりました。
穀類を食べるために、腸内細菌も、肉を食べていた頃から変化し、A型が生まれました。
一方、ヒマラヤの山岳地帯に移住した人々は、遊牧民となって、家畜の肉や乳製品を食べ始めました。ここでも、腸内細菌は変化し、B型が生まれたのです。
その後、長らくABO三種の血液型が続きましたが、わずか1000年ほど前に、A型とB型が交わってAB型が誕生しました。
なんだかすごいですね。1000年前以前にはAB型がいなかったんですよ。
ということは、紫式部も清少納言も、聖徳太子も、蘇我馬子も、絶対にAB型じゃないってことです。
次は、いよいよ、抗体の有無による、抵抗力の差についての話です。
人間の体は、外部から病原菌などの異物が入り込むと、リンパ球がそれを感知して抗体 を作り、異物を攻撃、排除します。
血液中の自然抗体も同様にリンパ球から作られる免疫物質で、全抗体の5%を占めます。
抗体は、しばらくすると消滅するために、O型の人は、A型抗体とB型抗体を絶えず作り続けなければなりません。
したがって、リンパ球はいつも活発に活動しており、結果、免疫力が強くなります。
したがって、リンパ球はいつも活発に活動しており、結果、免疫力が強くなります。
それに対して、AB型の人は、抗A抗体も抗B抗体も作る必要がないため、リンパ球の活性は低くなり、結果、免疫力は弱くなります。
A型の人は抗B抗体を作り、B型の人は抗A抗体を作りますが、抗A抗体の方が必要量が多いため、A型よりもB型の方が免疫が強くなります。
つまり、免疫力は、
O型→B型→A型→AB型
の順に弱くなるということです。
の順に弱くなるということです。
加えて、感染症の原因となる細菌にも血液型物質があり、血液型によって、かかりやすい病気とかかりにくい病気があります。
免疫力の差は、本能的に自覚され、性格の形成にも影響を及ぼすと考えられます。
免疫力の強いO型は積極的に行動しますが、免疫力の弱いA型やAB型は用心深くて慎重になる。
食物も、血液型物質を持っており、A型の人は、A型物質をもった食べ物が合い、B型の人は、B型物質をもった食べ物が合います。
さて、どうでしょう?
専門用語を極力廃したザックリした表現で、ちょっと怪しげではありますが、なかなか系統だった考えではあると思います。
ちょっと調べてみる価値はありそうですね。
ただ、食べ物が血液型物質を持っているというのは、どうかな、と思いますね。
豚肉や鶏肉なら分かりますが、ダイコンやニンジンも、血液型物質をもっているのでしょうか。
次に、個別の血液型についての藤田氏の考察を、簡単に紹介することにします。
| 固定リンク
「 健康・生き残る体をつくる」カテゴリの記事
- 一杯の珈琲から……(2012.07.30)
- 開く窓:運動で免疫が下がる? ~免疫を上げるために~(2012.07.26)
- 杖つき童子 ~ノルディック・ウォーキング~ (2012.06.28)
- スポーツは身体にわるい ~運動者は求道者(ぐどうしゃ)であるべきか~(2012.06.05)
- 「煙草をくれ」「吸わないんだ」「え?」 ~世界禁煙デー~(2012.06.05)
コメント