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2008年12月 1日 (月)

気になりマス 〜バイオマス〜

 つい最近まで、マスといえばシューベルトの五重奏曲 「鱒」しか思い浮かばなかった。





 その前はマスといえばだった。枡といえば「こなからはん」。

 わたしは、恥ずかしながら大学の頃は落語(上方落語)に熱中し、さすがに落研には入らなかったものの、本分(ホンブン)である勉学にはいそしまず、当時、唯一そろった落語資料である「米朝落語全集」を何度も何度も大学図書館で借りて噺を覚えたウツケものだった。

 結構高い本だったので、学生の身分では手にいれにくかったからだが、社会人になってすぐにその全集を買い、レコード(時代が知れるね)やCD、あるいはNHKの「日本の話芸」を録画して、落語ミチの精進に励むうち「こなからはん」という言葉を知ったのだった。



 つまり、「こなからはん」という名の枡があったんですな。今はもう一升枡(いっしょうます)もないようになりましたが、二合五勺(にごうごしゃく)の枡をコナカラと、こう言うたんです。
 これは非常に便利な枡で、一升や五合てなんは大きい。
 一合は小さい、二合五勺ちゅうのは使いよい枡やったんで、コナカラという枡が酒屋さんにでも家庭にでもあったもんで、で、この一升のナカラ(半分という意味)、半ばが五合で、さらにその半分というので、こなから。
 で、二合半(二号はん)ですな、これが。そやさかいお妾はんのことを、こなからとこう言いました
 まあ、実にしゃれた言い方、大正期になって二号さんてなことばがでけてから、こんな言葉が使われるようになったんやろうと思いますが……
  (米朝落語全集 第三巻 「算段の平兵衛(さんだんのへえべえ)」より一部抜粋)


 社会人になって、何度となくサンケイホールで桂米朝の落語を聞いたが、さすがに寄る年波には勝てず、徐々に、力をなくす名人の声に寂しさを覚えたものだった。

 まさか、人間国宝、無形文化財になってしまうとは思わなかったが……

 また脱線してしまった。

 次は、食料としての鱒(マス)

 この場合は、鱒というより「トラウト」といった方が、感覚的に近いような気がする。

 外国の小説で、よくトラウト釣りをする描写が出てくるからだ。

 ヘミングウェイのニックものなんかが、すぐ頭に浮かびますね。

 個人的には、「心が二つある大きな川」は大好きな話で、わたしのアウトドア偏愛の精神的バックボーンのひとつでもあります。


 と、かつてのマスについて書いてきましたが、今、マスは変貌しつつある。

 マス・オーヤマも死んでしまったし。


 これからのマス界主役は、皆様もご存じのバイオマスだ。


 バイオマスとは、オカミによって「再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」と定義されているモノだ。

 具体的にいえば、家畜の糞尿などから、メタンを生成、精製してバイオガス化するものや、木質廃材などセルロース系を、酸を使って分解し、発酵させ、エチルアルコールを抽出したものなどだ。



 アルコール系バイオマスについては、バイオエタノールに関する環境省と大阪府が推進するE3経済産業省と歴湯連盟の推進するETBE愚かなつばぜり合いをからめて、別項でイキドオろうと思いますので、ここでは書きません。



 とりあえず、バイオマス。
 性質的には、「カーボンニュートラル」で「再生可能資源」なものだという。

 カーボン・ニュートラルとは、燃やせば二酸化炭素は出るけど、その素材が成長するときに、相応の二酸化炭素を吸収しているから、近視眼的にみれば二酸化炭素はトントンだから許して素材という意味のようだ。


 そりゃ、「超」高濃度の古代二酸化炭素大気内で、たっぷりそれらを吸収して大きく育ったシダ類、あるいはプランクトンの死骸を土中深くから掘り起こし、ガンガン燃やして、ちょっとだけ古生代の大気組成に戻してしまった愚行に比べればましだけど、トントンじゃちょっと甘いんじゃないのかな。



 しかし、カーボン・ニュートラルだの、カーボンオフセットだの、いつのまにやらカーボンはひどく悪者にされてしまいましたね。

 むかしは、カーボンといえば、複写のために紙の間に挟むものって決まっていたのに。
タイガー計算機同様、さすがにわたしも直接知りませんが)

 そういえば、今日のニュースで、グリーン電力証書の発行について話していました。

 会社などで、太陽光発電などへの資金提供をすることで、グリーン電力証書を発行してもらい、それを顧客に見えるところに掲げることで、環境に優しい会社をアピールするシステムだそうです。


 過去100年の、エネルギー大量消費による環境変化は、我々が地球に対して持つ感覚をガラスに封入された「生命球」なみに矮小化(わいしょうか)してしまった。

 以前はもっと地球はデッカイドォ、北海道(古っ)と思っていたのに。


 あるいは、この「地球って案外小さいやんか感覚」は、冷戦終了後に縮小された宇宙開発競争を再燃させる原動力になるかもしれない。中国あたりが牽引役になって……

 逆に、ちんまりと「ちいさい地球」の殻引きコモってしまうかもしれないが。


 私のおすすめ:
東芝EMI 桂米朝/特選!!米朝落語全集(1)

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