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2008年12月13日 (土)

バッグやウデドケイまで俺自身 〜拡張自我ふたたび〜

 先日、紹介した「しょぼい自分を大物に見せる技術」の中で、「借金してもロレックス」という項目があった。

 人は、その持ち物までを自分自身と考えがちだということだ。

 いわゆる拡張自我(かくちょうじが)

 これについては、わたしのような心理学素人でも納得できる事例が世の中に目白押しだ。

 あまり美しいと思えない、垢抜けない女性が高級ブランドや宝石で身をかためていることも多い。
 これなどは、美しさを、身につけるモノに肩代わりさせるという、拡張自我の典型だろう。


 小柄な男性は巨大な自動車に乗っているし、小さな男性が、巨大な秋田犬に引きずられるように歩いているのもよく見かける。
 体格の劣等感というのは、かなり拡張自我を刺激するのだろう。
 実際、「しょぼい〜」の中でも、大物に見せたければ『とにかく身長を高くしろ!』と書かれている。
 心理学実験でも、そういった結果は出ているそうだが、我々の経験でも、『一般的』に、人は高身長の者のまわりに集まりがちだ。(もちろん「初めは」だよ。付き合ううちに人の評価は変わる)

 だから、小柄な男性は、せめてモチモノで自分自身を肩代わりさせたくなる。

 拡張自我発動だ。
 
 高身長願望については、男性だけではなく女性もそうなんじゃないかな。

 江戸時代のように男性中心の社会、いや、ほんの昭和時代まで、高身長の女性(男性も)は「火の見櫓(ヒノミヤグラ)」だの「エントツ」だの「半鐘台(ハンショウダイ)」だの言われて、からかいの対象であったが、昨今のドラマでは、ヒロイン一人が耳から上の分背が高いという画をよく目にする(えーと、この間までやっていたNHKの連続ドラマのヒロインとか)。

 まあ、芸能人はモデル出身が多いからなんだろうけど。

 ドラマを見ている女性は、男性を見下ろす女性を見て、小柄な自分と同一視して溜飲を下げているのではないかな。あれ、これは同一視だった。間違った。

 ある種の日本人は、外国人への憧れも強そうだし、それもあっての高身長願望かも。

 あと、ヤミクモな外国人への憧れから、髪の毛を金色に染めたりするのだろうな。

 面白いのは、かつて金髪だったスポーツ選手が、外国のチームに移籍したとたん、まっ黒な髪に戻ることだ。金髪、グレイ、赤毛があたりまえの外国人の中にあっては、似合わぬ金髪など自己主張にさえならない、と気がつくからだろう。

 わたしは、拡張自我を否定するのもではない

 ただ、無自覚の劣等感によって爆発する拡張自我(使い方が少しおかしい?)に振り回されずに、うまく利用できたらいいな、と思うだけです。

 ちょっとだけ自分に自信が無くて物怖(ものお)じする人が、お気に入りのとびっきりの指輪や時計を身につけることで拡張自我を発動し、人前に出て、ゆったりと話すことができるのは良いことです。

 男性ならおわかりでしょうが、友人の結婚式などで、ブラック・スーツを着ると、普段曲がりがちな背筋まで伸びてしまいますからね。




 今回の話題はもうひとつ。

 お尋ねしますが、人が何かを判断するときの方法をご存じですね。

 まず、情報を集め、先入観のない客観的な審査ののち決断する。

 すばらしい。人間は、特に人の上に立つ者はそうでなければならない……が、皆さんご存じのように、この国アノ国の経営トップや、政治家たちがそうしているとは、到底思えませんね。

 どうも彼らには、まず思いこみ(決定事項)があって、入ってくる情報や証拠から無意識のうちに、結論に合致する、心地よいものだけを取り入れ、反証的なものはオミットする傾向があります。

 これを心理学の世界で「確証バイアス」というそうですが、これもよく、わたしたちの身近で目にしますね。

 振り込め詐欺なんてのもこれが原因だと思います。
 最初に「ムスコからの電話だ」と思いこんでしまったら、あとで少々犯人がボロを出しても、犯人に有利なようにとってしまう。

 思いこみで男性を好きになる女性(もちろん逆もある)なども、このタイプでしょう。

 もっと大きく言えば、敗戦色の濃い一国の指導者、かつての日本の大本営なども、この「確証バイアス」を発動させていました。


 先頃、愛知県の陥った陥穽(かんせい:オトシアナ)も、原因はこの確証バイアスだったのでしょう。

 明らかに、サブプライムの影響が日本にやってくるのが分かっていながら、下請け業者に設備投資をさせたのは、トヨタ経営陣が「不都合な真実」を見たくなかったからでしょう。

 倉庫費用を節減下請けに負担を強いる、在庫を持たないトヨタ・システム(個人的に、これは間違っていると思いますが)は、本社の減産がだだちに下請けの発注量減少に反映されるから、零細企業はたまったものではありません。

 起業せず、理念なく、理想もないまま新入社員としてスタートし、社内競争を勝ち抜いたあげく、巨大企業のトップになった人々であれば、確証バイアスも発動しやすいのでしょう。

 大金持ちのオヤジの後押しで、メジャー球団のオーナーになったあげく、またもオヤジのネームバリューで、一国のトップになったボンボンにも、激しい確証バイアスの発動があったのでしょうか。

 というか、そんなことを考えるアタマもないように見えますがね。だから、ランドセル型の無線装置を背負わせられることになる……

 あーいかん、またもや暴走を。ブログはおとなし目でいかないと。フンマンは  メールマガジンで。


 それはともかく。

 この項の「隠れ」テーマが分かりますか?

 以前、どこかで書いた「使える言葉」です。


 今回の「使える言葉」は「拡張自我」と「確証バイアス」でした。

 ふたつとも簡単に世の中を斬ることのできる便利な単語ですね。

 どうぞ、みなさん、使用法を間違えずにお使いください。


「部長の飼っているハムスターは拡張自我の現れだぜ、おれには確証バイアスがあるんだ」とかね。

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