イイクニつくったか? 鎌倉探訪5(Last) さらば江ノ島
もうちょっと見ていたい、と、後ろ髪をひかれる気持ちで大仏をあとにして、江ノ電長谷駅に向かった。
あたりは、まだ明るいが、秋の陽はつるべ落とし暮れていくものなので油断はできない。
なんとか、陽の沈む前に江ノ島に戻って夕景を撮りたかった。
その一念で、つい早足になる。
下り坂でもあったため、思ったより早く長谷駅につくことができた。
下り坂でもあったため、思ったより早く長谷駅につくことができた。
平日、夕方の江ノ電の本数は多く、すぐに江ノ島行きがやって来る。
市電に似た狭い車内で、つり革につかまり、景色を眺めていると、稲村ヶ崎あたりで海が見えた。
暗くなりつつあるカワタレドキ、海の中に何か黒いものが、幾つも突き立っている。
何かと思ったらサーファーだった。
そういえば、江ノ島駅に行く途中に何人もの熟年サーファーを見かけた。
日本も、白髪を茶髪に染めてサーフィンにうち興じる熟年セダイが、多く現れるようになったのだなぁ。
思えば、稲村ヶ崎とはあのクワタケイスケ監督の稲村ジェーンの舞台であったか。
夕刻の海、三々五々と並んで立つ黒い人影、といった構図を、どこかで見たことがあると思ったら、東宝の「海底軍艦」に出てくる、ムー帝国人(今と違って、当時はムゥと下がる発音をするのだ)が海底から現れるシーンに似ているのだった。
江ノ島駅につき、海辺を目指す。
行く時はあまり感じなかったが、駅から海辺まではけっこうある。
半分駆け足になって、海辺と富士山が見えた瞬間にシャッターを切った。
アングルが悪かった。
まあ、撮れただけでもヨシとしましょうか。
だいたい、身軽さを優先して、メインの一眼レフも、サブのコンタックスも持たず、デジタル・スナップカメラだけ尻ポケットに突っ込んでの散策なのだ。
贅沢はいうまい。いえまい。
ネコに餌をやり、自作LEDライトを手に江ノ島へ向かう。
出来れば明るいうちに行きたかったが、仕方がない。
ヒトは何もかも手に入れることはできないのだ。
江ノ島からは、数多くの帰り客とすれちがった。ほとんどが男女のアヴェックだ(えーと、今はカップルっていうんだったっけ?)。
江ノ島着、午後5時25分。延々と続く坂を見上げて6時閉園の展望台はあきらめる。
ともかく、行けるところまで行ってみようと、青銅の鳥居(せいどうのとりい)をくぐり、海の幸の焼かれる参道を登っていく。
日帰り入浴できる温泉などもいくつかあり、やはり、もう少し早くくるべきだったカモ、とちょっと後悔する。
江ノ島神社の入り口あたりには、もはや人影はなく、明かりもすくない。
右手をみると、真っ暗な中に、「エスカー乗り場」の文字が……
これが有名な江ノ島エスカー(レーター)なのだ。
初めてエスカーというコトバを聞いた時には、なにか流線型かつ楕円形の未来的な乗り物をイメージしてしまった。だって、カーって車でしょう、フツー。
ま、じっさいは上の通りのレーターをとっただけのものだったわけだが、それでも、ゲンブツを見てみたかったなぁ。
もちろん、今は動いていない。中も見えない。人もいない。
仕方がないので、PSPみんなの地図3+GPSを頼りに、サムエル・コッキング苑を目指す。
何人かすれ違う帰り客は、やはりカップルばかりだ。
かなり長い階段を上って、やっと公園の入り口が見えた。
当然ながら、閉園されている。
仕方がないので、しばらく椅子に腰掛けて休んだあと階段を下った。
帰る道すがら、数多くのネコをみかけた。
皆、一様にのんびりと落ち着いた顔をしている。
声をかけると、返事するノンキ者もいた。
どうやら江ノ島は、良い島らしい。
ところで、江ノ島には、江ノ島、江の島、江島の3表記が併用されているが、いったい、どれが本物なのだろう。
時代物で使う時は江ノ島にするが……と思って調べてみると、ここに説明がありました。
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