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2008年10月 2日 (木)

男の花道 〜正直な人・清原和博〜

 夏前に、京セラドーム大阪で行われるプロ野球オリックス・バファローズの内野自由席入場券を二枚手に入れた。

 ここ数年、野球は、セ・パ問わず結構好きになっているので、さっそく交流戦に行ってみた。

 中日−オリックス戦だったのだが、この試合が、知っている人は知っている、岩瀬が自身初のサヨナラ・ホームランをカブレラに打たれた試合だった。

 もう一枚を、いつ使おうかとグズグズしているうちに、最下位だったオリックスがどんどん強くなって、ついにクライマックス・シリーズ進出を果たしてしまった。
 最後の試合に行って、監督のBクラスゴメンサナイ挨拶を聞こうと思っていたのに、レギュラー・シーズンからさらに試合数が伸びてしまったのだ(おまけに監督まで替わってしまった)。

 チケットの有効期限は10月1日、つまり今日まで。
 というわけで、急遽、行ってきました。
 自営業は、こういったところ融通がきいてありがたい。

 清原和博選手の引退セレモニーもあるそうで、長淵剛が「とんぼ」を歌うだとか、イチローが来るといった噂もあったために、混雑を見越して早めにドームに入ることにして、3時過ぎに地下鉄ドーム前駅に着いたのだった。
 普通、ドームの開場は午後4時頃だが、今日は午後3時開場だった。

 午後6時になり、試合は始まった。

 清原の打席になると、ものすごい歓声だ。
 スタンディング・オベーションしている者も多い。

 行き交う人々の多くは清原のシャツを着ている。




 試合は、ローズのホームランと清原のヒット以外、あまり見るところなく、あっというまに4−1でオリックスの勝利に終わった。

 4点のうちの2点はローズの2ランホームラン、あとの1点が清原のタイムリー2ベースによるものだ。

 ホークス投手の杉内に元気がなかった(後に知ったところ、杉内は清原にストレートしか投げなかったそうだ)。

 その後、オリックス監督の大石大二郎監督のレギュラー・シーズン終了と、クライマックス・シリーズ進出の報告があったあと、清原和博引退セレモニーが始まった。

 その準備が始まって……いやぁ、驚きました

 実のところ、清原という選手について、わたしは詳しくない。
 巨人の桑田との確執というやつも、噂以上の知識はない。
 西武ライオンズで大活躍している時も、無冠の帝王と呼ばれ続けていたらしいが、それもあまり記憶になかった。

 ただ、FAで巨人に入団後、急に元気がなくなったように見えたのは覚えている。
 その後、監督の構想に、明らかにあわない人材としてお荷物扱いされたあげく、オリックスに行ったことも知っている。
 
 その時、清原は、故仰木監督から「俺がおまえに花道を作ってやるからオリックスに来い」といって誘われたそうだが……

 ざっと彼の足跡を見て、一番印象にのこるのは、彼の豪快さでも、野球人としてのすごさでもなく、彼の正直さ(人の良さといいかえてもいい)だ。

 彼も人並みにズルイことはやるだろう。

 だが、ここといった正念場で、いつも、人の良さゆえに貧乏くじをひいているように、私には見える。
(巨人軍入団時の騒動、隠し子、巨人へのFA、巨人軍退団、など)

 もちろん、彼のことをもっと良く知る人にとっては、また違う考えもあるだろう。

 しかし、わたしの印象はそうなのだ。

 仰木監督が花道を作ってくれると言った……彼は正直さゆえに、そのことを周りに言い続けたのだろう。その結果…、

 セレモニーで本当に、たとえではなく、ホンモノの花道を作ってしまったのだった(もちろん実際につくったのはスタッフだが)。

 黄色い花で作った花の道を……(ホント、バカがつくほど正直なハナシ)でも、そういうのって嫌いじゃないな。








 あと、球場に足を運んでよかったのは、おそらくここでしか手に入らない「男の花道カップ」(下写真)と、





裏に清原語録が書かれたポスター(写真下)をもらえたことだった。




 最後に付け加えれば、セレモニーで歌われた長淵剛の「とんぼ」は、重厚なPAの効果と老練なミュージシャンらしい長淵の盛り上げようによって、なかなか感動的だった。

 これほどの人、拍手、歌によって送られる野球人は少ない。

 もちろん、それだけの実力があったからだろうが、棺覆って定まる、現役野球人としての清原の最期は幸せなものだったのではないだろうか。

 打席に立つ顔を思い返しても、西武時代より、巨人時代より、オリックスの時のほうが、まるで憑きものが落ちたように洗われた表情をしていたような気がするから。


 あと、これは、本当に完全にどうでも良い蛇足だけど、後に清原引退セレモニーが映像化されたとしたら、その中で歌われる「とんぼ」の大合唱の3万175分の1の歌声はわたしの声です。





 うーん、反感が露骨に出てしまいそうだから、これは本文にではなく、コメントに書こうかと思ったけど、思いなおして付け加えておきます。


 家に帰って、ニュースや野球関係の番組をいろいろ観たけれど、どうしても納得がいかない。

 なぜ、東京読売巨人軍の関係者は、誰もコメントをしていないのだ(わたしの知らない地方番組で言っているのだろうか)?

 さすがに桑田は球場に来ていたが、彼は今や大リーグの人間だし、清原にとってはいろんな意味でトクベツな人間だから、ある意味来るのが当たり前だろう。

 だが、彼以外の東京読売巨人軍の面々はどうしたのだ?

 このわたしでさえも、高校生だった清原が大巨人軍に裏切られて、「これほど涙がでるとは思わなかった」というほど悔し涙を流したことは知っている。(わたしは桑田もどちらかというと被害者だと思うのだ)

 それが後ろめたいから誰も何もいわないのか?

 あの当時、清原でなく桑田をとった王監督が挨拶したからいいのか?

 だが、彼は、現ホークスの監督だ。

 11年在籍した西武は、オリックスに試合で負けたあとで清原を胴上げした。

 では9年在籍した巨人は、去りゆく清原にいったい何をした?

 なぜ、誰も何もいわないのだ。

 明日になれば、誰かが言わねばならないと考えてコメントするかもしれない。

 だが、今日、引退の当日、何もいわないのはなぜだ?

 マスコミの人間もそのことには全く触れない。

 長島は(王の引退にはコメントを出したぞ)?原は?ホリウチは?コブンだった元木は?同僚だった二岡は?上原は?
 なぜ、だれもなにもいわないのだ?
 ウエからの圧力か?
 もしそうだとしたら、アサマシイはなしだ。
 紳士たれ、を標榜する球団も底がしれるな。

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