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2008年10月 6日 (月)

ビッグな男たちの小さな行動 〜リーマン・ブラザース倒産〜




『歴史的倒産のその日、リーマン・ブラザーズ証券では、大の男たちチョコレート菓子の自動販売機走った。社内でしか使えないプリペイドカードの残高を早く使い切ろうという駆け込み買いだ』

 先日、新聞で、こんな記事を読んだ。

だが、

自己の利益を真っ先に守り、損失を避けるというウォール街のルールに照らせば、正しい行動になる』

らしい。

 我々の生活感覚とは桁違いのビッグマネーを動かしていた(そして実際、給料も桁違いだったはずの)サスペンダー男(株屋の制服ね)たちが、わずかばかりのプリペイドカードを使いきることに汲々としているのは、なんとも滑稽だ(しかもチョコで)。

 あるいは、強欲な者が正しく、それを公言してはばからない相場師らしいミミッチく正しい振る舞いと考えたほうが良いのだろうか。




 以前、ニューヨークに滞在した時、MOMAや自由の女神(当時は頭のテッペンまで上ることができた)、ブロードウェイのマチネー通いの合間に、バッテリー・パークから歩いてウォール街を見にいったことがある。

 英国のシティ同様、スーツ姿のビジネスマンが目立つだけの、どうということのないビル街であったため(当時もソウバに興味はなかったし)、通りには入らず、突き当たりにあるトリニティ教会(あのニコラス・ケイジの駄作ナショナル・トレジャーの舞台)だけのぞいてタイムズ・スクウェアの安ホテルに帰った。

 あの場所では、常に大量のカネの流れがあり、世界の金融の中心で(愛は叫ばないだろうが)、カブに興味がある人なら何か感じるところのある場所かもしれないだろうが、わたしにとっては、ラジオ・シティやロックフェラー・センターのスケート・リンク、あるいはメーシー(百貨店)の方がよっぽど重要で、そこからオーラを感じられたのだった。
 いや、もっといえば、クリスマスの夜に、売れ残ったシシカバブを買った、移民らしい男の屋台のほうが印象深かった。


 ウォール街といえば、例の「ランチなんて意気地なしが食べるもの(Lunch is for wimps)」や「強欲は善(Greed is Good)」といった語録が著名な同名映画(M.ダグラス&C.シーンら二世俳優出演)があるが、まさしくGreedが闊歩(かっぽ)する世界だし、そんな場所には、なるべくならば関わりたくはない



 所詮、生まれてから死ぬまでが人生。

 その短いスパンで、人間が本当に手にいれられるものは、自分で墓場に持って行けるもの、獲得した能力知識モノの考え方、それに愛した女たちの記憶だけだ。

 金や名誉じゃない。

 わたし個人は、ただ、あまり人や世の中を恨まず、できれば恨まれず元気に生きて、元気に死にたい

 金は、それができる程度手に入れば充分だ。

 なにより、そうすれば、あさましくチョコの自動販売機に走らなくてすむじゃないの。

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