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2008年9月26日 (金)

寺田屋は燃えていたか

 ルネ・クレマン監督、アラン・ドロン、ジャン・ポール・ベルモンド出演の大作映画に「パリは燃えているか」という作品がある。
 まあ、若い人には、それをパロった「ルパンは燃えているか?」のほうが通りがいいかもしれないが、それはともかく……

 京都伏見にある、坂本龍馬襲撃事件で有名な「寺田屋」が、鳥羽伏見の戦いで焼け落ちていたことが、市により確認され、説明の修正を要請したらしい。


 寺田屋が建つ伏見周辺は、個人的に好きな場所だ。

 川に面して造り酒屋の倉が並び、なんとものんびりとした昔ながらの風情が良い。

 だから、知人の何人かには行くことを勧めたこともある。

 リョカン寺田屋には学生時代に一度入っただけだが、入場料が高く甘酒はこれまでで飲んだ中で最も薄く店は小さいが主人の態度はデカかったことを覚えている。


 もうひとつ覚えているのは、「これが、襲撃を受けたとき、龍馬に異変を知らせるべく、おりょうが全裸駆け上がった階段です」「柱に残る刀傷寺田屋事件の際についたものです」と書かれていた説明板と、「午後四時(だったかな)以降は、宿泊客が使うため、入館はご遠慮申し上げます」という断り書きだった。

 当時、わたしはまだ若く、「をを、この階段を、美形で有名なおりょう(晩年の写真しかしらないが)が素っ裸でかけのぼったのだなぁ」と、あらぬ妄想を頭に浮かべて、黒光りする、梯子といった方が良いような小さな階段を眺めたものだった。

 が、今になって、それは偽物かもしれない、と、市が指摘したのだ。

 あの時のわたしの妄想の責任誰がとるのだ?

 付け加えれば、寺田屋を訪れた人の多くはそうだろうが、柱についた刀傷を指でなぞって、これこそが、嘘偽りのない命のやりとりの現場なのだなぁ、と、しみじみ感慨にふけったそのキモチは、誰が償ってくれるのだ。
 
 まさか、宿屋の主人が客を呼ぶために、荒川さんに指導をうける王貞治よろしく、和室で真剣を振り回して、わざとつけたんじゃないだろうね。

 寺田屋を運営する会社のシャチョーは「被災したのは一部だけ」と言っているらしいが、観光地寺田屋運営に都合良く、離れて建っていた、物置と風呂と便所だけが焼け落ちたとでもいうのだろうか?

 まあ、真贋(しんがん)はともかく、上でも書いた、伏見周辺は散策する値打ちはあると思うので、京都に行った折には、ちょっと南に足を伸ばしてもいいと思うな。

 ただ、運営会社の社長にはひとこと言っておく、多くの奈良京都の名所同様、もう過去のイブツトノサマ商売するのはやめろ。

 たぶんできないだろうが、正直に生きろ

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