先日、あまりに多いリモコンの数に我慢できずに、学習リモコンを買った。
キッチン兼用の居間にはざっと見渡しただけで、10以上ものリモコンが転がっていて、今更ながら、最近の機器の、本体ではなくリモコンで操作する作業の多いのに驚かされる。
というより、リモコンがなければ、電源のオンオフ以外は満足な作業ができないものが多いのだな。
いったい、なぜ、こんなにリモコンが多いのだろう。
暖房器具は手動スイッチのガスファンヒーターだし、灯りは昔ながらの壁スイッチなのに……。
あらためて見てみると、やはりAV関係が多い。
まずブラウン管テレビが二台。これは同時にDVDとスカパーを観るためだ。(地上波はほとんど観ないから、これらは平成11年以降も変わらず使用する予定)そして、テーブルの上に液晶テレビがひとつ(もともとはPSPをつなぐために買ったものだが、電力消費が少ないので、最近はこれをつけていることが多い)、それらにつながるDVDとDIVXプレイヤーが各一台、スカパーをコンピュータ録画したデータを転送してテレビで観るHDプレイヤーが一台、それらと光ケーブルでつながったラジオ付サラウンドが一台。古いライブラリを観るためのSVHSビデオデッキが一台。数年前まで番組を全部それに録画していた8mmビデオを観るためのデッキが一台。これもたまーに観るLDプレイヤーが一台。
この中で特によく使うのは、三台のテレビのリモコンとHDプレイヤー、DVDプレイヤーとDENONのサラウンドだろうか。
せめてこれを一台のリモコンで操作できたら便利だ。
しかし、DIVXプレイヤーは聴いたことのないメーカーのものだし、HDプレイヤーもD4入力可の液晶も聞き慣れないメーカーのものなので、まずリモコンにプリセットしてある(つまりソニーとかのメーカー名を設定する)ものでは、操作できないと考えられる。
そこで、なるべく値段が安く、オリジナルのリモコンから機能を学習できるタイプのリモコンを探して見つけたのが、ソニーの「学習機能付リモートコマンダー」だった。値段は3000円弱。
値段の割に機能は多く、リモコン上四つの機器ボタンを押すと、それに応じてリモコンの全てのボタンがテレビ用になったり、DVD用、サラウンド機器用と切り替わる上に、各ボタンに、完全に自由に、どんな機能でも割り当てられるというものだ。
言い換えれば、機器ボタンでリモコンをサラウンド用に切り替えても、あいているボタンに、ブラウン管テレビの電源だとか、ボリューム、チャンネルのアップダウンが割り当てられるということだ。
照明やエアコンの機能すら好きなボタンに割り当てられる。
もし混乱しないのなら、リモコンボタンの上にまったくバラバラの機器の機能すら割り当てられるのだ。1は照明電源、2はエアコン電源、3は電気ヒーターの電源とかね。
購入後、プリセットのメーカー名を探したが、案の定、液晶テレビもプレイヤーも名前が載っていなかった。
そこで、さっそくリモコンに学習してもらうことにする。
買ってきたリモコンとオリジナルリモコンを向かい合わせ、学習リモコンの割り当てたいボタンを押して、そのランプが点滅している間に、オリジナルの記憶させたい機能のボタンを押すと、ピーと音がして学習終了。
学習リモコンを、例えばテレビに向けると、オリジナルとまったく同様に電源のオンオフが行われた。
こうして4つの機器のそれぞれに、液晶テレビ、HDプレーヤー、DVDプレーヤー、サラウンドを割り当て、サラウンドのあいたボタンに残り二つのブラウン管テレビの主ボタンを割り当てることができた。
3,000円足らずの投資で、リモコンが6つも減るのはありがたい。
しかも、製品の惹句(コピー)にあるとおり、「送信LED二個使用の強力広角発光」のおかげか、オリジナルよりも、はるかに遠くから正確に機器を操作できるようになった。これだけでも新しいリモコンにする価値はある。
ついでに書いておくと、簡易マクロ機能によって、複数機器の連続した操作手順も登録できる。
例えば、DVDの機器ボタンを長押しすると、液晶の電源が入り、D4入力に切り替え、DVDをオンにし、サラウンドの電源もONにする、という一連の動作をリモコンが勝手にやってくれ、そのまますぐにDVDを観ることができるようになるのだ。
もちろん、その操作途中にリモコンをアサッテの方向に向けてはいけないし、連動する機器が遠く離れていてはうまく動作してはくれない。が、ここでも先に書いた「強力広角発光」のおかげで、かなりな範囲をカバーしているように思えた。
皆さんも「あのリモコンどこ行った?」と、ソファのクッションをめくったりする前に、多機能リモコンの導入をおすすめします。