わたしが死んだら墓には…… 座右の銘
人類には二通りある。
「愛する者と結ばれなかった者」と「愛するものと結ばれて後悔している者」だ。
というのは冗談だが、確かに人類には二通りのタイプが存在する。
それは、座右の銘を「持つ者」と「持たぬ者」だ。
ざゆうのめい=>広辞苑によると「常に身近に備えて戒めとする格言。ざうめい」とある。
つまり、つねに引き合いに出す格言、あるいは金科玉条といってもよいだろう。
長らくわたしも、「持たぬ」タイプに属していた。
しかし、なんらかの「ざうめい」は持ちたいと思っていた。
座右の銘を持つ、というのは、何となくスノビズムをくすぐられるではないか。
だけど、「一意専心」だの「敬天愛人」だの「漱石流枕(そうせきりゅうちん)」だのという格言は、どことなくエエカッコの匂いが漂う上に、なんだかピンとこなかった。
かといって「怒髪天」とか(バンド名じゃねえよ)、「四面楚歌」なんてのもなんだかね(もちろん中国の故事だけが格言じゃないけど)。
ここで、ちょいと、著名な先人たちの格言を紐解くと……あるわあるわ、さすが一家言持っている方々、ちょっと書き上げてみると、
人間の一生について、また彼の運命全体について
それを決定するものは、ただ瞬間のみ
●ゲーテ
さすがギョホエテ、気取っとりますな、ファウスト博士!
「風とゆききし雲からエネルギーを取れ!」
●宮沢賢治
よくわからんが、イーハトーヴォのあめゆじゅとてちてけんじゃは、イッテますね。
「常に無欲にして万物の妙をみる」
●老子
よっぽど自分をエライと思っているって感じですね。まあ、偉いんだろうけど。
「おもしろきこともなき世をおもしろく」
●高杉晋作
これはちょっとエエかもね。「三千世界の烏を殺し 主と朝寝がしてみたい〜」だけのことはある。
しかし、これらを見ても、心の琴線に触れるものは今までなかった。
そう、今までは。
しかし、先日、ついに見つけたんですよ。わが座右の銘を。
いやぁ、嬉しかったなあ。こういうぴったりなのを見つけた時は。
作者が、ジョージ・ウッドンというよくわからない人物(何かで有名なひとなのだろうけど)というのは関係ない。
こんなに感銘を受けた言葉は、マークトウェインが、黒人差別主義者を揶揄して言った「わたしには嫌いなものがふたつある、人種差別主義者とニグロだ」(原訳ママ:雰囲気を伝えるために当時の訳をそのまま載せています)
ぐらいだ。
閑話休題
わたしの座右の銘、それはこれだ!
「明日死ぬと思って生きろ、永遠に生きると思って学べ」
多くの説明を要しないだろう。素晴らしい言葉だ。
前句と後句が対句的に配置され、同時に後句が前句の警句となっている。
わたしが死んだら、この文字を墓に刻んでくれ!
「猫と女性を愛した無名の男、ここに行き倒れる」でもいいけど。
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