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2005年12月15日 (木)

スターリングが家にやってきた




 学研が発売している「大人の科学」が、その記事よりも付録がメインであるのは、子供の頃、学校の休み時間に購入していた(しかし、よく許可されてたなぁ)「科学と学習」と同様なのだが、問題は、その大事な付録が、号によってあたりハズレがあるということだ。

 人によって興味対象が違うから、いつも自分が好きな分野の付録は付かない、と言ってしまえばそれまでなのだが、そう言ってしまうにはあまりにも大きなギャップのように思えてならない。
 あからさまに、ギャップが大きすぎると、何かしらの陰謀を感じてしまう。

 たとえば、記念すべき第1号は「ポンポンジェット船」。
 まあこれは昔、夜店で売っていた、蒸気式ポンポン船だから、わたしは買いました。(ポンポン船って、結構人気があるのだろうか、今では無印にも置いてある)

 2号「探偵スパイセット」
 3号「ピンホールカメラ現像セット」
 まあ、このあたりまでは、まだ良かった。買いました。

 4号「ゲルマニウム・ラジオ・キット」
 このあたりから怪しくなってくる。イマドキ、エナメル線を巻いたアンテナで中波ラジオを聞きたがる人っているのかな?買いません。

 5号「ロバート・フック式顕微鏡&プランクトン飼育セット」
 はーい、プラスティック製の、ちゃちな顕微鏡欲しい人、誰かいますかー?
 はい、いませんね。
 これは、「&」以下のプランクトン、つまり昔はシーモンキーと呼ばれた生き物飼育がメインだと思うけど、ミリキないなあ。
 実際に購入した人の意見は、以下のサイトで。
  http://homepage3.nifty.com/yamaca/zakki2/smn1.html
 もちろん、買いません。 

6号「レコード盤録再蓄音機」7号「蒸気エンジン自動車」8号「棒テンプ式 機械時計」と立て続けに、科学マインドを刺激されない付録ばかりが続いて……買いません。

 で、先号(9号)は家庭で楽しめる全天ピンホール式プラネタリウムだったが、これはすごかった。

 素晴らしい。

 部屋を暗くして、スイッチを入れた途端に、見慣れた部屋が一瞬で宇宙空間に……というのは言い過ぎかも知れないが、それぐらいインパクトのある、グッジョブ商品だったのだ。
 結果、発売後すぐに完売し、製作依頼した中国工場の体勢がなかなか整わなかったこともあって、初版で手に入れることができず、所有者の話を聞いて切歯扼腕していた大人コドモがしびれを切らしてセガトイ版プラネタリウム(二万円)に手を出してしまったりするうちに、ついに、数日前あたりから、増刷分が店頭に並び始めたのだった。

 近くの書店で、5号〜8号がいつまでもバックナンバーとして売られているのとは大違いだ。

 そして12月15日、つまり本日は10号の発売日で、その付録は「手のひらの熱で回るスターリング・エンジン」なのだ。

 これこそ、9号の次号付録で見て以来、一日千秋の思いで待ちこがれたブツだった。

 詳細はこちら
  http://shop.gakken.co.jp/otonanokagaku/magazine/

 スターリング・エンジン自体は、学研から一万円程度で、ちゃんとした商品が出ているが、これはオーソドックスに、アルコールランプでエンジンを加熱するようになっていて、あまり遊び心が感じられない。
 値もそこそこするし、買ったところで飾っておく場所もない、と、わたし自身も購入を見合わせていたのだった。

 が、10号の付録は、写真を見ても分かるように丸い基部の上に、扇風機のように透明な円盤が載っているだけだ。

 手にとって、ぱらぱらと中身を見ると、基部を手のひらで持って暖め、円盤を軽く回してきっかけをつくってやると、止まることなく円盤が回り続けるのだという。(実際には基部の上に氷を乗せて温度差をつくってやるらしい)

 あるいは、コーヒーカップの上に置く、カップラーメンの蒸らし時間に蓋の上に置くだけで、エンジンが回り出すのだそうだ。

 これはいい。

 そう思うと、すぐさまレジに向かい、財布を出すのももどかしく、即買いして家に戻ったのだった。

 購入後、すぐに家に帰り箱を取り出した。
 蓋の部分に「家に帰ってから開けましょう」と書いてある(写真参照)のが、学校で科学と学習を購入した者にとって郷愁を感じさせる。

 開封する。(写真参照)なかなかに細かい部品が揃っている。
 組み立ても、それほど簡単では無いので、完成させられない人も出てくるのでは、と心配になる。

 いや、冗談ではない。
 なにせ、同じ学研の、からくりシリーズで販売されている「茶運び人形」は、初めキットで発売して、あまり売れ行きが伸びなかったのに、少し値段を上げて、完成版を発売したら飛ぶように売れたというのだから。

 本を見ながら組み立てること二十分。
 なんとか完成しました。
 ピストンの上死点と下死点を調整して、熱い珈琲を入れ、カップの上に置いてきっかけをつけてやると――動いた!

 回転は、それほど速くは無いが、円盤は止まらず動き続けている。

 うーむ、これは面白い。

 高熱を伴わず、また内燃機関でもないスターリングエンジンは、その馬力の弱さから、19世紀にスチームエンジン、ガソリンエンジンによって駆逐されてしまったが、エコロジーが叫ばれる昨今なら、復権できる可能性があるかもしれない。

 値段は2100円。今なら、横にプラネタリウム(2200円)も山積みされているはずなので、セットでご購入することをお勧めする。

P.S.
 んがぁ、来号の紹介を見てコケた。ニュートンの反射望遠鏡だって。誰か欲しい?そんなの。

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