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2005年11月 7日 (月)

Hungry? サムライ・チャンプルー


 チャンプルーとは琉球語で「混ぜこぜにした」というような意味があり、野菜や豆腐に限らず、様々な材料を一緒にして炒める。「ゴーヤーチャンプルー」「ソーミンチャンプルー」などのように主な材料の名を冠して呼ばれることが多い。
(中略)
 なお、このチャンプルーなる単語はインドネシア語・マレー語にもあり、日本語のちゃんぽんと同様「混ぜる」「混ぜたもの(料理)」という意味を持つ。さらに朝鮮語にも同様の意味で「チャンポン」がある。これらはいずれも同語源と考えられるが、由来としては諸説ある。まず福建語の挨拶「吃飯」もしくは「吃飯了」(直訳するなら「飯は食ったか?」)から来ているとの説、同じく福建語の「混ぜる」を意味する語から来ているとする説(北京語にはch?nの読みで「混ぜる」という字――手偏に参――?がある)、あるいはポルトガル語もしくはオランダ語の「混ぜる」を意味する「チャンポン」という動詞からという説、が存在する。
(ウィキペディア(Wikipedia)より)

 「サムライ・チャンプルー」は、「カウボーイビバップ」を手掛けた渡辺信一郎監督の最新作。
 時代劇とHIPHOP、ウチナーとヤマト、サムライと現代人といった様々なファクターをサンプリングし、テーゲー(いいかげん)にチャンプルー(ごちゃまぜ)した全く新しいサムライ・アクション&ロードムービー。
(フジテレビ番組紹介より)

 ってのが、このサムライ・チャンプルーのアウトラインなのだが、最初はわたし、この話は苦手でした。

 YAHOOの動画配信で、第一話のみ無料で観ることができたので(現在も観ることができるはず。オークション参加のためにプレミアム会員になっている人なら誰でも閲覧可)、チラと観てみたのだが、これがまるで合わなかった。

 まず主人公(のうちの一人)がいけない。
 琉球出身のムゲンは、スパイク似のヘアスタイルで、「ざけんな」「うぜぇんだよ」など、時代考証(ワザと)無視の、現代若者用語のオンパレード。
 さらに耳にはピアス。刀は唐刀。

 悪者もいけない。
 頭を金髪(パツキンですぜ、あんた!)に染めた代官のコセガレが、
「代官の息子である俺にタテついたらいけないのは世間の常識だろうが」
と、これも御法度の現代言葉を吐きまくる。

 唯一、時代劇としてまともなのは、もう一人の主人公、居合いの名手、さすらいのローンウルフ「ジン」だが、こいつがまた、カンペキ今風のグラサンメガネをかけているのだから手に負えない。

 ま、今いった、ムゲンとジン、それにロード・ムービーにおけるお約束、旅の目的を与える紅一点「フウ」の三人が「ひまわりの匂いのするお侍」を探して日本を旅する、これがチャンプルーの骨子なのだ。

 ぐっと範囲を広げて「ハリーとトント」、「ストレイト・ストーリー」、「モーターサイクル・ダイアリーズ」から「水戸黄門」にいたるまで、だいたいにおいてロードムービーは面白いものだ。

 だからというわけではないが、このチャンプルーも、我慢して観ているうちに、だんだんと面白くなってくる。

 何せ、スタイルは今風でも、内容自体は、コテコテの時代劇なのだ。

 まるで「素浪人 花山大吉」や「座頭市」(もちろんカツシンのヤツね)を観るかのような筋回しで、観ていて違和感がない。

 第五話の、ゴッホに影響を与えた浮世絵師、菱川師宣を少女拐かしの一味にしたストーリーもなかなか良かった。

 隙あらばお互い斬り殺そうとしているムゲンとジンの緊張感ある関係も魅力だ。

 アクション・シーンもなかなか良いし。


 さて、話は変わりますが、カウボーイ・ビバップの特徴として何をあげるかと言われたら、あなたは何と答えますか?

「スタイリッシュな映像?」「宇宙に流れるJAZZがイン?」「なれ合わない主人公たちがクール?」

 あるいは、蓮っ葉で、世間に対して斜に構えた振りをしていても、実は純なハートを持つ主人公たちが、精一杯醜い世界と闘う姿にグッとくる?

 そりゃいずれも正しいでしょう。
 その通り。

 しかし、わたしは、ビバップの最大の特徴は「主人公たちの腹が減る」ことだと思っているのです。

 あたかも、未来に甦った藤沢周平の主人公であるかのように。
 彼(彼女)たちは、いつも野良犬のように腹を減らしています。

 腹が減る、つまり、彼らはリアルに生きているということです。

 腹が減るから、「食う」ために、何らかの仕事をしなければならない。それが意に沿わない仕事でも。

 そして彼らは事件に巻き込まれる。

 同じ監督だけあって、チャンプルーの三人も腹が減ります。
 というより、いつも空腹に苛まれ、そのために巻き込まれなくて良い事件に関わり、彼ら一流の戦闘能力でそれらの罠を噛みきって、また自由の旅を続けていくのです。

「サムライ・チャンプルー」
 最後にまとめると、ありあまった青春のエネルギーを、闘うことでしか表現できない若者たちの姿を、時代劇のスタイルを借りて表現している佳作、ということになるでしょうか。

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