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2005年7月26日 (火)

屋根裏の散歩者

 月末に、友人夫婦が泊まりに来るかもしれなかったので、急遽、予備の部屋が必要になった。
 で、今まで、工作室として使っていた屋根裏部屋の一つを開けるために、年末の大掃除もかくや、と、思えるスイープ大作戦を実行した。
 この部屋には、コンピュータの予備部品と工作機械や木の切れ端などが山積されている。どれも、いつか役に立つだろうと貯めまくったものたちだ。が、これをどうにかしないことには、部屋は埋もれたままになる。
 耐え難きを耐え、忍び難きを忍んで、それらを捨てに捨てまくったところ、やっと四畳半のスペースが姿を現した。
 やれうれしや、まずは机でも置こう、と思ったが、小さな窓が壁際に一つあるだけで、急傾斜で切れ込んだ屋根が眼前にせまる部屋にしばらくいると、なんだかいやなキモチになってきた。

 目前にせまる屋根には、ものすごい圧迫感がある。

 ヨーロッパの安ホテルなどでは、料金が安くなると、必然的に部屋は屋根裏となる。
 あっちは、うちの屋根裏よりは少しましなようだが、やはり、多少の圧迫感は感じるだろう。
 屋根裏は、納戸として使うべきスペースであって、人が生活する場所ではないのかもしれない。
 もう少し大きな窓がついていたら、気分も違うのだろうが……。
 階段をはさんで隣の屋根裏には、ドーム型のプラスティック窓がついている。物置として使っているために、それには紫外線防止の銀マットを貼り付けてあるのだが、それをとってしまえば、あちらは、もう少し過ごしやすいだろう。

 狭い場所とだだっ広い場所のどちらが好き……いやどちらが苦手かと尋ねられたら、迷わず狭いほう、と答える。
 まあ、一人用の狭いテントも好きだから、閉所恐怖症ということもないとは思うが、子供の頃、ものは試しと、空き地の土管でねた時はさすがに嫌な夢をみた。

 それで思い出したことがある。
 砂漠をツーリング(車でも自転車でも)している時、廃墟に出くわしても、「ああ、これで一晩の宿ができた」などと喜んで飛び込んではいけないらしい。
 廃屋の中には、かならず排泄物が散乱しているからだ。
 つまり、なにもないところではキバることができなくて、人は廃墟を探してトイレにしてしまうらしい。
 砂漠に大きな石が転がっていると、その横にもブツは散乱しているから要注意とのこと。

 砂漠をさまよった経験はないから想像するほかはないが、だだっ広い空間で排泄という超のつく個人的な行為を行うのは難しいかもしれない。

 吉野の「竹林院群芳園」は立派な宿坊として有名だが、そのトイレは、値段に比例して広く、ひと二人が眠れるほど大きいらしい。
 だからどうということもないが、思い出したから記しておく。


 用意はしたものの、都合で二人は来なくなった。
 せっかく作った部屋だから、しばらくはこのままにするつもりだが、近いうちにまた納戸に戻ってしまいそうだ。

 まあ、寝るだけの場所(つまりは寝室ですな)にするなら、これもいいカモ。
 小さい窓にカーテンを吊って、明かりを消して、背を丸めて横になる。
 それは母親の子宮に似て案外心地よいものかもしれない。
 (もちろん比喩です。別に私が母親の子宮を覚えているわけではありません、押念)

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